失礼を承知で言えば、仕掛けようとしたところで内をしゃくられ後方に下げて術なく終わるのが松本の負けパターン。今回も勝負どころで阿竹智史に内をすくわれてしまった。

　しかし「そうそう、負けパターンって自分でも思いました。でも、いつもなら負けてズルズルの展開でも今回はいつもより乗り方や感じが良くて、フォームもバシっとハマった感じで行ける手応えがあったんです」といつもと違う感覚を手に自信の仕掛けとなった。

　荒井崇博と連係を外してしまったのは残念だったが、2角手前からの仕掛けは阿竹智史の先まくりもなくバックの追い風を使いみるみると加速した。

「阿竹さんが仕掛けなかったし、神山(拓弥)さんのけん制さえ乗り越えれば行けるかなとは思いました」と直線をノビノビと突き抜け、初日に続きシリーズ２勝目を挙げた。

「今日は走っていてハンドルの握り方が特に良かった。押す感じって言うのか今はかなりキテます(笑)」とGIの大舞台で大きな収穫を手にしてご満悦。最終日は決勝の1個下の格付けにある特別優秀戦に進出した。

「ここまで上がれると思わなかった。せっかく走れるので欲をかくことなく走りたい。内容が伴えばいいですね」と気持ちを高めた。

　最終日11R特別優秀は小倉竜二に任され自力勝負。小松崎大地、浅井康太らGI上位の面々を相手に全力で打ち込む。(netkeirin特派員)