予選は連日、捲っての2着、3着で決勝進出を決めた佐藤。師匠は弟子も数多くいる田川辰二で、伊藤旭や来期S級昇班を決めている田川翔琉の刺激を受けているそうだ。

　直前には33バンクの当地に向けて、鹿児島にある根占自転車競技場で練習をしてきたようで「日帰りだったけど、午前から午後までやって10本モガいてきました。バンクの特徴は違うけど、練習した成果が出たのかもしれない」とここに向けての準備もバッチリだった。

　中学時代から自転車競技に携わり、高校時代には父親の勧めで「長い距離から始めた方が良い」とのアドバイスもあったそうだ。種目はスクラッチ、1kmTT、チームスプリントからスプリントと多岐にわたる。

「スクラッチから始めたのは枠が空いていてたまたまだったけど、20人でやるスクラッチをやっていたから、競輪では見る人数が減ってやりやすいかも。ロードから始めたってこともあり、脚質は地脚にダッシュが少し加わった感じですね」と話してくれた。

　やはり競技経験も豊富ということもあり、本デビューから楽しみな逸材。巧い立ち回りで存在感を見せるか、決勝の走りにも期待したい。(アオケイ・宮本記者)