グランドスラマー新田祐大は、前検日のアクシデントで欠場となった去年のリベンジを図ったが、一走目、二走目とも消化不良のレースとなり、二次予選で敗退となってしまった。それでも三走目のこの日は気迫の前々戦でSS班の底力を誇示。成田和也とのワンツーを決めて圧倒的な支持に応えた。そしてレース後には二予の敗因と三走目にどんな思いで臨んだのかを熱く語った。

「一走目(特別選抜予選)にミスをして、二次予選は勝ちへの思いが強くなりすぎてしまった。特選を負けたことで、自分で自分を追い込んでしまった。普通に力を出せばよかったのに…。その二次予選は僕自身ももちろん悔しかったけど、一番悔しい思いをしたのは付いてくれた成田さんだったはず。三走目でまた成田さんと同じ番組になったので、今度は絶対に良いレースをしようと。南関の2人も付いてくれたしその力を借りて、とにかく前々に、積極的にいきたかった。本当は突っ張るつもりだったけどうまく出られてしまったので、そのあとは落ち着いて、でもなるべく早く行ければって。前々の気持ちが功を奏したと思います」

　モデルチェンジした今年の新田は、単調なレースはせず位置取りにこだわる姿勢も見せている。前2走は、その器用さが裏目に出てしまった印象だが、競輪選手としての総合力は以前よりも格段に上がっている。

「あと1日、強い思いを持って頑張る」と語った新田が最終日もファンの期待に応える走りを披露する。(netkeirin特派員)