近況はFIで7節連続決勝進出中の吉本卓仁。安定感は抜群で、今期の競走得点も108.70まで上昇している(前期は104.95)。好調の要因の1つに練習方法の変化が ある。

「北津留翼に練習メニューをいろいろと聞いて、自分も変えていこうと思ったんです。翼のメニューのままだと体が1日でつぶれちゃうんで、自分流にアレンジしてみた。はじめたのは去年の10月くらいかな。一番変わったのは山登りを取り入れたことですかね。それで心肺機能が高まった。あとは一部練だったのを二部練にした。若い頃は二部練もやっていたけど、最近は一部練ばかりだった。体力的にも大変なので、質を高めて時間が長くならないように。それで結果も出だしたかな。あとは前を走る後輩が頑張ってくれる。それが一番ですよ」

　今開催前には吉報も届いた。6月13日から岸和田競輪場で開催されるGI「第74回高松宮記念杯競輪」の出場が決まったのだ。

「えっ、そうなんですか？ 今朝、メールが来て、補欠だと思ってました。僕の勘違いですね。本当なんですよね？ 良かったです。嬉しい」

　GI出場は、3日目から補充出走した20年の高松宮記念杯競輪以来。正選手としては18年の競輪祭以来だ。特選スタートで臨む地元のGIII出走前に、モチベーションは高まるばかりだ。

「直前はスピード練習も取り入れてきた。感触は悪くなかったですよ。特選スタートが分かっていたので、ちょっと強めにやってきた。疲れが日に日に抜けてくれれば。自転車に関しては一切、変えてない。気合は入ってるけど、普段通りに戦いたいですね」

　久々のGI出場決定を祝して、地元でGIII初制覇といこうではないか。初日特選は同県の林大悟に託して白星発進を狙う。1走目から目が離せない。(netkeirin特派員)