2021/04/27(火) 19:30 0 1
今年から新設された「施設整備等協賛競輪秋篠賞」。ダービー直前の開催で“ビッグネーム”こそ不在だが、GIII扱いの大会。優勝賞金も305万円とかなりの高額だ。それでいてGIII覇者の称号も受ける事が出来るし、S級中堅の選手にとっては目の色を変えるレースになるといえるだろう。
競走得点は杉森輝大がトップだが、近況、杉森は自在戦にシフトチェンジしている。自分でやるより、目標が欲しいのが本音。そこで関東の先行選手を探してみたが、金子哲大ぐらい。金子と同乗なら良いが、それ以外は自力勝負になりそう。今年のヒットと言えば、今回と同じGIIIの宇都宮のトラック支援(国際自転車トラック競技支援競輪)で準優勝したぐらいで、強烈なインパクトを残したとは言えない。
杉森の次に競走得点を持つのが山賀雅仁。南関の自力選手も手薄で、同県小埜正義とのタッグ。脚質は似ているし、現時点で前後は流動的。
次に地区別に見ていきたい。北日本は菊地圭尚が大将格になり、ラインをまとめていくが1班の自力選手は不在。逆に菊地が一番動けるぐらいだし、2班も小原丈一郎が目立つ程度。
中部は、吉田茂生と吉村和之の岐阜コンビが1班の選手。2班の長尾拳太も勝負になるし、岐阜トリオが中心。
近畿は何と言っても、三谷政史、三谷将太の兄弟コンビ。2月の奈良記念(春日賞争覇戦)では、政史が直前で欠場し、3兄弟の揃い踏みにはならなかった。特に三谷将太は点数以上の存在感があり、今回は近畿のドン・村上義弘に成りきって走る覚悟。機動型は揃っており、南潤・中井太祐・栗山俊介・元砂勇雪・高久保雄介と他地区のメンバーよりレベルは高い。フロックだと思われるかもしれないが、いわき平記念(いわき金杯争奪戦)を優勝した鷲田佳史も鋭脚を発揮する。南潤は、鮮烈なデビューを果たし、すぐにGIIIを優勝。長らく低迷しているがいつ爆発してもおかしくない。
中四国の自力選手は門田凌と石原颯の数字が良い。門田は、直前の数場所良くないが、地元松山記念(金亀杯争覇戦)、玉野記念イン広島(瀬戸の王子杯争奪戦)で、果敢に仕掛け、男になっている。松山記念では準決の門田の仕掛けがあったから、最終的に、松本貴治の優勝に結びついたと言える。石原も、日々成長しており、小回りバンクを味方にして、大ブレークの予感もある。
九州と言えば大塚健一郎だが、2月の当地記念(春日賞争覇戦)の落車から長期欠場中で状態が心配される。林大悟や岩谷拓磨のヤング先行は、このバンクに合っている。日本で一番直線の短いバンクであり、最低でも残り1周行かないと決まらない。点数下位の選手が逃げ切るのが高配当のパターンだし、逆に人気になっていても、まくり屋は不発になるケースも多い。