予選9Rは本来なら本線の扱いを受けそうな染谷幸喜、小畑勝広、山根将太の3人による熾烈な三分戦という番組。この一戦で果敢に主導権を握ったのは染谷だった。

　前受けから一旦下げると打鐘前で一気に巻き返し、そのままハイピッチで先制。人気の山根を不発にしたが、最後は小畑の中団まくりに屈して6着に沈み無念の予選敗退。それでも周囲からはレース内容を褒める声が多く上がった。

「(残れなかったのは)脚がない(苦笑)。あと、久々の先行だったのでペース配分も甘かった。緩めたら必ず相手が飛んでくると思って流せなかったのもキツかったです」。

　とはいえ、今回は靭帯損傷のケガから復帰2戦目。着こそまだ振るわないが、レース内容とともに「感触自体は良くなっている」と着実に復調している。今シリーズは勝ち上がりを逃してしまったが、そのうち大仕事をやってくれそうな雰囲気があるだけに、しばらく染谷の走りに注目してもらいたい。(netkeirin特派員)