今回が初参加の小野は、初参加の完全優勝から2連覇をしている永澤剛と同期で参加するにあたってアドバイスを受けてきたそうだ。

「永澤君からは『緩んだらいけ！』と言われた。永澤君は結果を出しているし、初戦から負けてしまったら馬鹿にされちゃうよ」と前検日には言っていた。

　一次予選では1コースから市本隆司を出させ、3周突っ張り切っての逃げ切り。「初めは前からどうしたらいいんだろうと思っていたけど、残り3周で誰も動いてこなかったら踏んだ方がいいと思って…」。

　二次予選では2コーススタートも1コースの小松剛之が後ろに下がり、1コースのスタート。小野の後ろにいた原田が浮かされて泳がされる展開になり、小野は番手から後続の様子を伺う。残り1周半で境啓亨の仕掛けに併せ、抜け出しての押し切り。予選を2走とも逃げ切っての連勝を決めた。

「(二次予選は)2周先行しようと思っていた。500メートルのもがきなら持つと思うし、内に詰まってしまう前に早めに出た方がいいからね」。

　初めてとは思えない走りに記者は永澤の走りを思い出した。その事を伝えると「永澤君の方が強いし、自分はまだまだ。でもこの結果なら永澤君に馬鹿にされずに済みそうだ」と笑顔を見せた。

「自力を出すのは久しぶり。自力をやっていた時の緊張感を思い出した」と予選を振り返ると「ただ、一番人気は嫌だな…。1.0倍の単勝オッズはプレッシャーが凄い」とPIST6ならではの1.0倍断トツ人気にはたじたじだった。

　同期・永澤のアドバイスを受けての初戦は、若手、ベテラン選手相手に力強い先行策。準決勝は更にメンバーが濃くなり、激戦。ここでも積極策が炸裂するのか見物だ。(アオケイ・宮本記者)

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