2022/09/14(水) 19:15 0 4
前橋競輪場の「スポーツニッポン杯(FI)」は17日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(町田洋一)
▶前橋競輪特集はこちら
西武園オールスターでは共に未勝利に終わった大石剣士と岡村潤の静岡コンビ。今回は名古屋共同通信社杯(GII)の裏開催で、強烈なライバルが不在。大石剣士がケレン味のない走りで主導権を取り、岡村潤とのゴール前勝負に持ち込む。この3番手も名前のある中村浩士で、3連単の1番人気を演出したい。
北日本ラインは先行タイプの嵯峨昇喜郎と藤根俊貴が共に欠場で、追加の斡旋が櫻井祐太郎。これでラインとしての力が落ちてしまった。特に嵯峨昇喜郎は復調ムードだったし残念である。S級1班の自力選手は坂本周作。番手は同県永澤剛と読むが、佐藤友和が回るケースも十分。顔は怖いが、永澤剛は優しい性格だし、折り合うかは半々だ。佐藤友和は失格過多で、前期はギリギリ、S級の点数を確保。最後の最後の勝負駆けで弟子の中野慎詞の番手を守ったのは立派だった。あと、竹内智彦も、うるさ型のひとりで、このドームで地元の木暮安由と競った事もある。
関東は地元の蕗澤鴻太郎次第。5月の伊東開催で骨折して2か月欠場。その後もGIII開催で主導権は取れても粘る脚がなくなっている。この地元戦までに、どこまで戻るかだろう。番手は、地元同士の天田裕輝で、天田自身も番手戦のレースが増えている。元々、実績のある選手だし、天田の優勝は可能だ。久木原洋は穴屋だが、地元の西武園オールスターで、GI初勝利を決めている。
地元は他に2班から櫻井学、矢口啓一郎、甲斐康昭が出場。過去には、櫻井学支部長、矢口啓一郎副支部長の時代もあった。両者共に、性格からも戦法からも引退するまで、自力選手として生きて行くだろう。6月から選手会の支部長を引き受けた甲斐康昭は、37歳にして初のS級で、今回の追加斡旋を楽しみにしていた。
A級戦の主役は、池野健太で、前期のS級でも一発あった。スプリンターであり、この高速バンクにマッチしている。一気にスパーンと前団を飲み込む走りで優勝候補の筆頭だ。降級後は、何故か優勝がなく、8月開催の奈良の準優勝のみ。ここまでには、調子を上げて完全優勝を目指す。近畿のA級1班は同県の藤井孝則だけで、点数的に特選シードは難しい。中部近畿のくくりでも、一番点数を持っているのが89点の後藤彰仁である。
北日本ラインは、自在型だが高木翔に魅力を感じる。負け癖が付いていた時期もあったが、明るい兆しが見えてきた。長い距離はもがけないが、ショート捲りで応戦。他にも相笠翔太や名物選手とも言える岡部芳幸はオールドファンから人気がある。
関東は伊早坂駿一が欠場で準地元の堀江省吾が先導役をつとめる。一時代を築いた飯嶋則之がアシスト役で、勝ち上がりの段階では地元の北村貴幸が堀江省吾をマークする。
南関勢は齋藤宗徳と山本健也の千葉コンビで、齋藤宗徳のカマシが決まると山本健也の出番も十分。神奈川の佐々木和紀は、佐々木龍也の血筋があり、輪界のサラブレッドだ。