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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

【太田りゆのGI回顧】「未来ちゃんに前で踏まれたらやばいな」いちばん警戒していた展開で“捲り不発”に

2025/05/26 (月) 18:00 25

グランプリ出場ボーダーライン内に位置する太田りゆ(撮影:北山宏一)

 ネットケイリンをご覧のみなさん、今月もこんにちは(」・ω・)太田りゆです。先日、女子オールスター競輪のファン投票の中間発表で「2位」という順位をいただきました!

 昨年ナショナルチームを離れて、今年から本格的に競輪を走っている私。試行錯誤が続く毎日の中で、これまでよりも順位が上がったことが選手として凄く嬉しいです! 最終結果が例年よりも良いといいな(୨୧ᵕ̤ᴗᵕ̤)なんて心待ちにしています♡

ファン投票の中間発表では2位(撮影:北山宏一)

“捲り不発”で決勝行きの切符を逃す

 さて、岐阜で行われたGIオールガールズクラシックは2日目の準決勝で捲り不発…。決勝を逃してしまいました。スタートで前を取った未来ちゃんが打鐘過ぎからかなりペースをあげて、私は後方でタイミングをうかがっていましたが、すごく難しい仕掛けになってしまいました。私の中では一番警戒していた展開でした。

 レースを走る前にはある程度起こり得るパターンを予測してから臨みます。何パターンか想定したレース展開を思い浮かべながら、自分の動きも組み立てていきます。ガールズケイリンの選手たちを「自力型」と「自在型」で分けるなら、準決勝の対戦メンバーはほとんどが「自在型」の選手という構成でした。しかもガールズケイリンを代表するトップスターの自在型選手が集結したようなメンバーです。正直かなり展開は考えづらかったです。

選手レベルや脚質を考慮して事前に想定パターンを頭に入れている(撮影:北山宏一)

リスクの高い戦法で自分の弱さも出た

 では、レース中の私の脳みその中身を紹介します。

『もっと前にいたかったはずなのに。何だか寛子さんの前に身体が勝手に吸い込まれたなぁ。寛子さん車間を空けてスペースを作ってくれていた? そんな気がするだけ? あぁ、これ、貴子さんの前に行こうかな。貴子さん後ろを見て私を見てたし。いや、でもこれもそんな気がするだけかも。でも入れてくれそうだな。そうなれば位置的にも未来ちゃんに近いし。これ未来ちゃんに前で踏まれたらやばいなぁ。寛子さんは直マーク…。差されちゃってもやだなぁ。莉子さんが前で未来ちゃんのスピードを使える位置…。莉子さん巧いし、合わされちゃったらどうしよう…』

 そうやって考えてる間に打鐘が鳴って…。みるみるペースが上がり切っていきました。

『ヤバい…!速い!はやい!はやーい!ヤバい!これ捲れない!きゃあああぁぁあぁ』

……、でレースが終わってしまいました。

最終4角の位置関係、大外4番車(青)が太田りゆ(写真提供:チャリ・ロト)

 私が選択した「捲り一択」はリスクのある戦法です。それを理解した上でレースを走っていますが、この準決勝では自分の弱さが出てしまいました。私に期待してくれたみなさん、一緒に心中してくれたみなさん、次はもっといい戦い方ができるように柔軟にやって行きます。だから次もまた応援してくれたら嬉しいです。

“次”がすぐ来る! 切り替えて前進あるのみ!

 GI後は中3日ですぐに走った函館で完全優勝、追加で弥彦を走りましたがこちらも完全優勝。厳しいランキング争いは待ってくれませんから、うまく頭を切り替えて賞金を稼ぐ日々に集中する必要があります。切り替えるといってもレースからは学ばないといけませんし、レース内容も少し改善中です。

課題の発見と改善を繰り返して自己強化に励む日々(撮影:北山宏一)

 みなさんの期待に真摯に向き合うことを第一優先にして、自分の成長に繋がるレースができるようにしていきます。こうやって取り組める毎日はなんだか“毎日がゲーム”みたいで楽しいです!

 これから5月は28日〜30日に豊橋競輪を走り、6月は10日〜12日に弥彦競輪を走ります。その2つが終わると6月17日からまた岸和田競輪でGIパールカップが開催になります。今はそれに向けて整えて行きたいと思います! 目一杯頑張ります! そのほかイベントもあるので、ぜひ会場に会いにきてくださいね♡

「みなさんと会えるのを楽しみにしてますからね!」(撮影:北山宏一)

【今後の活動予定】
■ジャパントラックカップ(5月29日〜6月1日)
・5月31日〜6月1日にBRIDGESTONE イベントで会場にいます
■トークショー
・6月7日にサテライト秋田にてトークショーに出演します

【SNSへのリンクはコチラ( *´艸`)♡】
太田りゆX(旧Twitter)
太田りゆInstgram

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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

太田りゆ

Ota Riyu

埼玉県上尾市出身。112期生のガールズケイリン選手。2017年7月、高松競輪場でデビューし初勝利。同開催で完全優勝を成し遂げ、デビューシリーズから大きなインパクトを与えた。また自転車競技選手としてナショナルチームに所属し、数々の国際大会に出場。2019年のワールドカップでケイリン種目で銀メダルを獲得した。2021年の東京五輪にはリザーブ選手として日本代表に選出された。東京五輪終了後はパリ五輪をめざしナショナルチームで活動する一方で、ヨーロッパエリアで開催しているチャンピオンズリーグにも参戦。チームの支援のない状況下で世界の強豪を相手に戦い抜いた。2022年、2023年とアジア選手権スプリント種目で金メダルを獲得し連覇を果たしている。そして2024年、日本代表選手に選出され、パリ五輪に出場。ケイリン種目では日本人女子歴代最高順位となる9位の成績を残した。パリ五輪終了後に日本代表引退を宣言し、競技を引退。ガールズケイリンに専念することを表明した。趣味はメイクとファッション、ディズニー。パワーの源はコカ・コーラ。

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