日本選手権競輪2024(通称：競輪ダービー)が開催されるいわき平競輪場の決まり手傾向や特徴、バンクデータを紹介します。

いわき平競輪場は福島県いわき市にある競輪場で1951年2月5日に開設されました。開設当初は「平競輪場」でしたが、1991年4月から現名称に変更になりました。周長距離は400mで、屋外では日本で唯一となる構造物上に設置された空中バンクのため、迫力満点のレースを観戦することができます。

クセののない標準的なバンクだが、400mバンクでは3番目に長い見なし直線でややカント（傾斜）があります。そのせいか捲りが決まりやすく逃げ選手には厳しい傾向にあります。また冬場だけは気候状況によって不規則な強い風が吹くため、先行選手には苦しいレース展開になることもあります。
そして、注目しておきたいのは、4コーナーでよく伸びるコースといわれているため、最後の最後まで目が離せないレースが繰り広げられそうです。

2019年4月〜2024年4月のデータを見ると、いわき平競輪場の1着の決まり手は51.7%で「差し」でした。
全国平均(26.2%)と比べると「捲り」も28.5%とやや高めの割合となっています。400mバンクの中で3番目に見なし直線が長く、ややカント(傾斜)があることが影響して、「逃げ」が決まりにくく「捲り」が決まりやすい傾向にあります。

S級(9車)×G1に絞った1着決まり手をみると、1着の決まり手は驚異の61.7%で「差し」が多く、「逃げ」が11.7%まで下がっています。また「捲り」も若干高くなっています。冬場には特に不規則な強い風が吹くため、先行選手に不利な状況となり、直線で3番手や4番手の選手でも勝機があります。ゴール前ではイエローラインのやや内と外に伸びるコースがあり、大外強襲を狙う追い込み選手には有利な展開になりやすくなります。

これらの結果からいわき平競輪で勝負するときには、「逃げ」を得意とする選手を避け、「捲り」や「差し」の追い込み選手を軸に勝負すると良いでしょう。