初日第5レース、川田真也の番手から抜け出した寺沼将彦が、勝利以上に“責任”を語った。

「川田の先行と、固めてくれた龍野さんのおかげです。前を残せるかどうかが自分の仕事なので、正直、喜べないですね。先行してくれたら、全部止める気持ちでいました。川田には“悲観するな、後ろのせいだと思え”と伝えました。次に連係したときは、どうやっても残す。そう約束しました」

　7月の地元・京王閣では不甲斐なさを痛感。そこからスイッチが入り、10kg絞った。弟がS級で奮闘する姿も刺激となり、自身も再びS級を目指す。

「調子が悪いときからは脱した」

追い込み屋としての覚悟を胸に、寺沼将彦は次なるステージへと歩みを進める。(アオケイ・市川記者)