2025/10/14(火) 12:00
▼開催展望
▼加藤慎平の開催展望・決勝予想
▼勝ち上がり
▼バンク情報
▼直近優勝者一覧
▼グランプリ出場権争い
今年もまた、伝統と格式を誇るG1「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」の季節がやってきた。
全国からトップクラスの選手たちが前橋競輪場に集結し、4日間にわたる激闘を繰り広げる。
優勝賞金も4,300万円(副賞込み4,390万円)と超ビッグだが、何より皇族の名前が冠名に付く由緒正しき大会として、優勝者に与えられるステータスはとてつもないのだ。
さらに超高速バンクと言われる前橋ドームでの開催なので残り二周半から始まるバトルは必見。
人力で漕げる限界のトップスピードが見られることはほぼ間違いない。
KEIRINグランプリ2025の出場確定選手も増えてきて、より地区ごとの思惑が交差する戦略的レースも見られそうで、予想が今から楽しみでならない。
『速い奴が勝つ』。
この目に焼き付けようではないか。
初日は日本競輪選手会理事長杯(第12R)、特別選抜予選(第10・11R)、一次予選(第1〜9R)にわかれてスタート。シードレースとなる理事長杯(5着まで)、特選組(2着まで)は準決勝へフリーパスとなるローズカップ進出を目指す。一方、一次予選は1〜2着が二次予選A、3着から4着は二次予選Bに進む。
2日目はローズカップ(第12R)、二次予選A(第9〜11R)、二次予選B(第6R〜8R)に分かれ、二次予選Aは4着まで、二次予選Bは2着までが準決勝進出となる。
準決勝は3個レースで、1着〜3着までが決勝へ勝ち上がる。
「国内屈指のスピードバンク」
国内初となるドームバンクで、室内の競輪場のため風や天候の影響を受けない。バンクのカント(傾斜)は36度あり、超高速バンクとして有名。みなし直線は46.7mで33バンクの中では長い方だが、下記の連対時の決まり手でも特徴が出ているように、やはり先手有利だ。2着もマークが多く、ライン決着率も高い。最高上がりタイムは2014年9月13日に中川誠一郎が記録した8秒8。
連対時の決まり手は
1着(逃34%、捲30%、差36%)
2着(逃22%、捲11%、差19%、マ48%)
※10月13日現在
昨年は近畿ライン3番手を固めた古性優作が、混戦から郡司浩平の捲りにスイッチして最終4コーナーから内をついて抜け出し優勝ゴール。96年、97年を制した神山雄一郎(引退)以来となる史上2人目の大会連覇を達成した。
2024年10月弥彦
優勝:古性優作
2023年10月弥彦
優勝:古性優作
2022年10月前橋
優勝:新田祐大
2021年10月弥彦
優勝:平原康多
2020年10月前橋
優勝:脇本雄太
2019年10月前橋
優勝:村上博幸
2018年10月前橋
優勝:脇本雄太
2017年10月前橋
優勝:渡邉一成
KEIRINグランプリ2025には
開催時S級在籍で下記を満たした9名が選出される。
・その年のG1優勝者
・世界選手権自転車競技大会ケイリンで1位となった者
・選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は1月〜10月開催までの平均競走得点上位者)
まず今年のG1優勝者から、下記3名が出場権を獲得。
脇本雄太(全日本選抜、高松宮記念杯)
吉田拓矢(日本選手権)
寺崎浩平(オールスター)
残りのG1は今回の寛仁親王牌、そして11月競輪祭の2つとなる。
また、今年の世界選手権は10月22日〜26日までチリのサンティアゴで開催される。このケイリン種目で金メダルを獲得した場合、グランプリの出場権も与えられるので、寛仁親王牌の開催中であるが、ナショナルチームの奮闘からも目が離せない。
そして、残りの出場枠が「選考用賞金獲得額の順位」による。
現在の状況では、最少で3名、最大で6名が賞金枠となる。
※現在の獲得賞金ランキングはこちら
仮に賞金枠が最少の3名だとしても、現在2位(賞金枠では1番目)の古性優作は逆転されることなくほぼ確定、眞杉匠も下位から賞金で2名以上にかわされる確率は低く、ほぼ当確だろう。
現在は6位が郡司浩平、7位が南修二、8位が深谷知広、9位が新山響平、10位が浅井康太、11位が犬伏湧也となっている。新山が直前の松阪G3を制して、浅井との差を約700万差に広げている。寛仁親王牌(および世界選手権)の結果次第で、最終戦となる競輪祭への各選手の動向も大きく揺れ動く。ここから1戦たりとも見逃せないシーズンに突入する。