2025/07/01(火) 18:00
小松島競輪場において開設75周年記念「阿波おどり杯争覇戦」G3が7月3(木)から6日(日)まで開催される。S級S班から岩本俊介、古性優作、松浦悠士、犬伏湧也の4名が参戦する豪華版シリーズだ。2025年も後半戦に入り、最初のグレードレースとなるのが、この小松島記念。後半戦を最高の形でスタート切るのは、果たして誰か…!?
◆初日の出走表(3日更新)はこちらでチェック
【小松島G3(初日)12R=初特選】
1/古性優作(SS・大阪100期)
2/犬伏湧也(SS・徳島119期)
3/岩本俊介(SS・千葉94期)
4/嘉永泰斗(S1・熊本113期)
5/松井宏佑(S1・神奈川113期)
6/森田優弥(S1・埼玉113期)
7/菅田壱道(S1・宮城91期)
8/杉森輝大(S1・茨城103期)
9/松浦悠士(SS・広島98期)
並び想定は
2犬伏-9松浦
5松井-3岩本
6森田-8杉森
1古性(単騎)
4嘉永(単騎)
7菅田(単騎)
※7/2に追記
※初特選9選手インタビューはこちら
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古性優作が縦横無尽の走りで魅せる
S班4名の中でも、近況最も安定した戦績を残している古性優作。4月の日本選手権競輪は決勝3着で、次の5月全プロ記念競輪のSPR賞は寺崎浩平、脇本雄太の3番手を回り、上手くコースを突き抜けて1着取り。高松宮記念杯の決勝も同連携の3番手で脇本に次ぐ準優勝だった。求めるレベルは高いだけに、もちろん優出の安定だけでは決して満足していない。自力自在戦でも当然の優勝候補だが、福永大智らが勝ち上がってくれば、ラインは一気に強化する。 1月の和歌山記念以来となるG3優勝で、通算50Vを達成するか。
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連覇狙う犬伏、S班に追加選出の松浦は初陣
地元記念の連覇に挑むのが犬伏湧也だ。昨年は仕掛けどころを見極めて、8番手から豪快に捲って優勝を手にした。今年は初のS班として迎える地元記念でもあるし、期待はさらに高まるところ。だが、今年のビッグレースは準決勝敗退が続いてしまっている。「もう一皮むけないといけない」と試行錯誤は続いているが、まずは後半戦の初戦となる地元記念で、今年も大いに躍動したい。
犬伏を筆頭に地元・徳島勢もホームバンクで力走を見せる。49歳の小倉竜二は6月静岡F1で完全優勝。高松宮記念杯でも予選2で最終バック9番手から華麗なコース取りで抜け出し1着を取っている。毎回の話題になるが、不思議と今まで地元記念優勝とは縁が無かっただけに、今年こそベテランの鋭い差し脚が冴えわたるか。
小松島記念2Vの実績ある太田竜馬や6月小倉F1優勝の島川将貴、阿竹智史や小川真太郎らの上位進出にも期待したい。
中四国連携で松浦悠士の復調からも目が離せない。今月からS級S班に追加選出され、その初戦がこの小松島記念となる。5月宇都宮記念での落車でろっ骨骨折の負傷を負ったが、高松宮記念杯から戦列復帰。勝ち上がりは二次予選で敗退に終わったが、「収穫があったし、それが生きた」と4走目に1着取り。昨年まで履き慣れていた赤いレーサーパンツに戻り、ここからさらに復調ロードを突っ走っていく。なお、小松島記念は23年に優勝歴あり。
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南関東勢も上位争い必至
S班の岩本俊介、好気配が続く松井宏佑の南関東タッグも強力だ。岩本は今年優勝には届いていないものの、走りには安定感がある。ラインを固めるレースも多いが、6月別府記念の二次予選ではホームカマシから逃げ切りで1着取り。次の高松宮記念杯は準決勝3着で決勝進出を逃したが、シリーズで4回の確定板にのっている。
また、その高松宮記念杯で3勝をあげていたのが松井宏佑。今回も上位級のスピードを発揮すれば、2月奈良以来のG3優勝も十分だ。
松井と岩本の連携だが、日本選手権の二次予選は松井が1着、岩本3着。高松宮記念杯では一予選で2回連携して、松井が連勝、岩本は6着3着だった。今回こそワンツーを決めるか。
南関東勢からもうひとり取り上げたいのは、道場晃規だ。高松宮記念杯の予選1ではS班・新山響平らを相手に、佐々木眞也マークで最終バック9番手から自力で捲り追い込み1着に突き抜けた。3連単は27万円台の高配当を演出。今年のG1では節間で必ず勝利をあげており、この一撃は今後も目が離せない。
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北日本勢の一発も一考
北日本勢も好連携から上位争いを演じたい。日本選手権で優出している菅田壱道、新山マークから6月別府記念を制した守澤太志、長期欠場から復帰した佐藤慎太郎もまだまだ限界ではないし、小松崎大地も高松宮記念杯では大きい着が続いたが復調に期待したいところ。
森田優弥、杉森輝大、山岸佳太らの関東勢も虎視眈々と優勝を狙ってくる。森田は高松宮記念杯の最終日に1着を挙あげて通算200勝達成。チャレンジャー精神で、さらに自力戦に磨きをかけていく。
九州勢は嘉永泰斗が浮沈のカギを握りそう。昨年の小松島記念でも優出しており、今年のG3開催はオール優出中。昨年4月の川崎以来のG3優勝に挑む。
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◆直近の小松島競輪グレードレース・プレイバック
昨年は犬伏湧也が8番手から豪快に捲り追い込んで地元記念初優勝を果たした。
25年2月小松島ミッドナイトG3
優勝:鈴木竜士
24年7月小松島競輪G3
優勝:犬伏湧也
23年7月小松島競輪G3
優勝:松浦悠士
22年7月小松島競輪G3
優勝:眞杉匠
21年7月小松島競輪G3
優勝:太田竜馬
20年7月小松島競輪G3
優勝:原田研太朗
19年7月小松島競輪G3
優勝:太田竜馬
18年7月小松島競輪G3
優勝:牛山貴広
18年3月国際トラック競技支援競輪G3
優勝:山田英明
17年7月小松島競輪G3
優勝:村上義弘
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【今開催のS級戦・勝ち上がり】
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆小松島バンクの特性
周長400m、みなし直線は55.5m。直線はやや長めで、かつて500mバンクだった名残りにより、カントは緩めなのが特徴。連対時の決まり手は、1着は逃げ21%、捲り30%、差し49%、2着は逃げ19%、捲り16%、差し28%。マーク37%。バック側の建物の裏がすぐ海に面しており、全国の競輪場の中で「最も海に近い」と呼ばれることでも有名。一方そのために海風の影響は避けて通れず、バック追い風なら先手有利の展開になることも。風向きは要チェックだ。バンクレコードは2004年7月5日に吉村和之が更新した10秒5。
(P-Navi編集部)