2025/06/22(日) 19:25
2025年6月22日 岸和田競輪
大阪・関西万博協賛
第76回高松宮記念杯競輪G1(最終日)
6月17日より岸和田競輪で熱戦が繰り広げられてきた「第76回高松宮記念杯競輪」G1が最終日を迎えた。
東西に分かれての勝ち上がり戦は、地区の強者を決するにふさわしいレースで、連日ファンを魅了した。各地区の思惑が錯綜した東地区から決勝に進んだのは、青龍賞を制した郡司浩平に深谷知広、松谷秀幸、末木浩二の4名だった。郡司は、準決勝で前を任せた松井宏佑との連携で苦しい展開を強いられたが、落ち着いた判断で2着に食い込んだ。また、徐々に力強に走りを成熟させていった深谷も逃げ切りの好走。その3番手を追走した松谷も執念のゴール前勝負で決勝進出を手にした。
一方、西地区からは、地元大阪の雄でシリーズリーダーでもある古性優作、脇本雄太、清水裕友、寺崎浩平、太田海也の5選手が優出。古性は、自らの力の無さを口するが、きっちり責務を果たしながら存在感を示した。脇本は、地元地区の決戦に気持ちと脚力が充実し唯一4連勝。寺崎と太田は、他のラインを封じる自力戦で力を示した。
どのラインも好調の自力選手がラインの先頭を担った決勝は、太田が深谷を突っ張ったところを、寺崎が打鐘で叩いて先行。その寺崎を追走した脇本が、最終BSで番手から踏み出して1着ゴール。今年2月豊橋の全日本選抜競輪以来、今年2回目のG1優勝を完全優勝で達成。これが通算10回目のG1制覇で、高松宮記念杯競輪は2020年以来2回目の優勝で、改めて近畿の結束力の高さを誇示した。
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【高松宮記念杯競輪(最終日)12R=決勝】
1/古性優作(SS・大阪100期)
2/深谷知広(S1・静岡96期)
3/清水裕友(SS・山口105期)
4/太田海也(S2・岡山121期)
5/郡司浩平(SS・神奈川99期)
6/末木浩二(S1・山梨109期)
7/脇本雄太(SS・福井94期)
8/松谷秀幸(S1・神奈川96期)
9/寺崎浩平(S1・福井117期)
【レース展開】
誘導以下、4太田-3清水、9寺崎-7脇本-1古性、2深谷-5郡司-8松谷、6末木で周回を重ねる。まず深谷が赤板をめがけて動いていくと、前受けの太田が突っ張り、両者の先手争いの態勢になる。この争いは太田が突っ張り切るが、両者の争いを打鐘から寺崎が一気に叩いて、近畿3車が出切りレースの主導権を握っていく。4番手に太田、6番手に深谷が続くが、寺崎の快ペースで一列棒状の展開に。最終BSで寺崎の番手から脇本が捲りで抜け出し、古性が続く。両者のゴール前勝負となるが、脇本が押し切り優勝ゴール。2着に古性で近畿のワンツー決着。深谷マークの郡司が直線外伸びて3着に入線した。
【高松宮記念杯競輪G1・決勝結果】
2車単7-1 520円(1番人気)
3連単7-1-5 1,670円(1番人気)
決まり手:捲り-マーク
優勝/脇本雄太(SS・福井94期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
今回成績/予1・予1・白1・準1・決1
次走出場予定/弥彦G3(7月10日〜13日)
末木(浩二)の動きで一度下がったところで、(寺崎浩平が)いつ行くのか分からなかったので、油断しないように構えていました。真後ろのラインが(太田)海也君だったので、自分が勝負権がある仕掛けをしないといけないと思っていました。ラインで決めないといけないと思っていたのですが、寺崎君の気持ちもくみ取った上で、仕方なく仕掛けました。脚が溜まり過ぎていて、いつでも行けるのですが、寺崎君も頑張っていたので、葛藤がありましたね。
打鐘で仕掛けたところで、(寺崎の)気持ちが伝わったし、古性(優作)君の気持ちも背負い、二人で勝負できるようにと思っていました。(最終)4コーナーで、古性(優作)君が外しているのが分かったので、最高の形になったと思いました。
先月調子が悪くて悩んでいたのですが、新たな自分に変わっていこうと思っていた中で、今大会で弾みがついたのかなと思います。地元地区のG1で気持ちが入る中で、前回の優勝からなかなか結果に結び付かなかったのですが、今回近畿の仲間に助けられて獲れたと思っています。また、現段階の変化を求めることを進めていけば、おのずと次もいい結果が生まれると思うので、慢心せずに進んでいきたいと思います。
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◆最終日注目レース・ピックアップ◆
【最終日6R=S級特選】
「シリーズ3勝で締めくくる」
1着/松井宏佑(S1・神奈川113期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
脚を使った感じで前に出ました。無理やり踏んででも行かないといけないし、踏みすぎても。不利な展開になったなと思いましたが、上手く駆けられたのかなと思いますし、最後まで踏み切れたと思います。(準決勝は)思った展開で走れなかったし、難しかったですね。郡司(浩平)さんが脚を使って前をとってくれたし、ラインとして機能するのは、前でしっかり仕掛けることだと思い、意地もあったし退けなかったです。(最終1センターあたりで)脚はいっぱいでした。ここに向けて追い込んできたし、仕上げてきたのですが、思った通りの走りができなかった。まだまだだと痛感しました。ただ、今やっていることは身になっていると思うので、しっかり継続して精度を上げながらトレーニングしていきたいです。
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(P-Navi編集部)