2025/05/19(月) 12:50
武雄競輪場において「ミッドナイト競輪G3in武雄」が5月20(火)から21日(木)までの3日間シリーズで開催される。昨年から始まったミッドナイトG3は、佐世保、小松島に続いて、今回が3回目。地元の山田庸平を中心に九州勢が戦力的にリードも、鈴木竜士や纐纈洸翔らも好勝負を演じるか。また、石井寛子らが参戦するガールズケイリンも同時開催される。真夜中も「アツい!」武雄の3日間に注目だ。
◆初日の出走表(20日更新)はこちらでチェック
***************
◆山田庸平が地元G3連覇へ
武雄では初のミッドナイトG3。地元戦で譲れないのは、山田庸平だろう。日本選手権は二次予選で敗退も、その前の武雄記念では嘉永泰斗の番手でレースを進め、太田海也の捲りに合わせて抜け出して優勝している。武雄は昨年6月も万博協賛G3を優勝しており、3回目の地元G3優勝をミッドナイトで決めるか。
九州勢は強力布陣で参戦してくる。4月武雄G3、5月平塚G3でも優出している園田匠や井上昌己といったタイトルホルダー、7車だでより一撃の破壊力十分の北津留翼、ここまでG3を4回優勝している阿部将大、近況好調の渡邉豪大らも上位争いに加わるだろう。強じんなラインが形成される可能性も高く、やはり地元九州勢がリードしていきそうだ。
***************
◆鈴木竜士はミッドG3連続Vへ
鈴木竜士は2月の小松島ミッドナイトG3で、上手く先手の3番手を奪取して突き抜け、新田祐大らを相手に初のG3優勝を手にしている。そのあとも、3月大垣G3を初日から3連勝で優出。日本選手権も機敏に組み立て一次予選1着、二次予選は3着で惜しくも勝ち上がりは逸したが、巧みなレースメイク、磨きをかけるタテ脚を発揮して好走が続いている。ミッドナイトG3優勝の経験も強みに、2回目のG3優勝の公算も高い。
***************
◆纐纈洸翔の巻き返しは
昨年のヤンググランプリを制したは、飛躍が期待された今年ここまで苦戦が続いている。4月平塚F1で落車を喫し、地元の日本選手権を完調とはいかない中で迎えた。「気持ちで戦う」と挑んだものの、一次予選で再び落車。まずはコンディション面が気がかりになるが、ここからどう立ち直ってくるか。3日間のミッドナイトでキッカケを掴みたい。中部からはマーク堅実な笠松信幸、上田国広らが後位を固める。
***************
◆注目のレーサーをピックアップ!
注目レーサーとして木村皆斗と立部楓真の2名を挙げる。木村は今年A級陥落したが、1月岐阜から2月佐世保まで3連続完全優勝で特別昇級を達成。そして5月岸和田F1では2コーナーから捲りで押し切り完全優勝、これがS級初優勝となった。自力戦がパワーアップしており、今の勢いで参戦するミッドナイトG3は初日から要注目。
立部楓真も今期A級陥落だったが、4月平塚から別府まで3場所連続完全優勝して特別昇級でのS級復帰を果たした。特昇を決めた別府決勝も打鐘後に踏み出し、カマシで押し切っている。直近4カ月のB数も15本で、先行、捲りともに充実。追加でここが特昇後の初戦となるが、果敢な仕掛けは侮れない。
***************
◆ガールズケイリンは石井寛子が中心!
同時開催される3日間のガールズ戦は、石井寛子が不動の本命だ。昨年のグランプリ覇者は今年ここまで2Vにとどまっているが、巧みな自在戦は今開催でも抜けた存在。武雄は今年2月に決勝3着だったが、今回こそ主役の座を譲れまい。
飯田風音は好スパートから押し切りを狙う。G1級相手にも一撃を秘めており、2月伊東温泉では石井らを破り優勝している。
那須萌美は直近4カ月で3連対率78%と安定感は抜群。位置取りはもちろん、差し脚の鋭さ、捲りも兼備して好循環が生まれている。
地元の田中月菜は近況の戦績こそまとめきれていないが、2月京王閣では予選で奥井迪を差し切り1着など侮れない。この地元戦で好リズムを取り戻せるか。
ほかにも長澤彩や又多風緑、元砂七夕美らが上位争いを演じよう。
***************
【過去の武雄競輪グレードレース・プレイバック】
25年4月武雄記念G3
優勝:山田庸平
24年4月武雄記念G3
優勝:深谷知広
24年3月大阪・関西万博協賛競輪G3
優勝:山田庸平
23年4月武雄記念G3
優勝:脇本雄太
22年4月武雄記念G3
優勝:平原康多
21年11月施設整備等協賛競輪G3
優勝:荒井崇博
21年4月武雄記念G3
優勝:松浦悠士
20年4月武雄記念G3
優勝:松浦悠士
19年4月武雄記念G3
優勝:荒井崇博
18年4月武雄記念G3
優勝:山田英明
17年9月共同通信社杯G2
優勝:諸橋愛
***************
【過去のミッドナイトG3・プレイバック】
前回の小松島ミッドナイトG3は鈴木竜士が制した。昨年の佐世保を制した松本は初特選から1着1着1着、小松島の鈴木は初特選から2着1着1着という戦績だった。2開催とも初特選スタートでオール連対者が優勝しているが、今回はどうなるか。
25年2月小松島G3
優勝:鈴木竜士
24年7月佐世保G3
優勝:松本貴治
***************
【今開催のS級戦・勝ち上がり】
S級7車立て・7レース3日制(ミッドナイト)
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜7位(全員)→準決勝
【予選=6個レース】
1位〜2位(12名)→準決勝
3位から上位2名→準決勝
◆2日目
【準決勝=3個レース】
1位〜2位(6名)→決勝
3位から1名→決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に予選の着上位選手。
※勝ち上がり表PDFはこちら
【今開催のガールズ戦・勝ち上がり】
L級7車立て・2レース3日制
◆初日
【ガールズ予選1=2個レース】
◆2日目
【ガールズ予選2=2個レース】
予選1と予選2の合計ポイント
1位〜7位(7名)→決勝
8位〜14名→一般戦
※勝ち上がり表PDFはこちら
***************
◆武雄バンクの特性
周長400m、みなし直線は64.4m。500mバンクも含めて、みなし直線は全国2番目の長さで、400バンクでは最長。連対時の決まり手は、1着は逃げ23%、捲り29%、差し48%、2着は逃げ22%、捲り15%、差し25%。マーク38%。走路にクセはなく走りやすいが、直線が長いため、追い込みが有利で、後方におかれても長い直線を一気に伸びてくることも。連対時の決まり手は、バンクレコードは前回の記念最終日(25年4月13日)に寺崎浩平が更新した10秒6。
(P-Navi編集部)