【開催直前展望】宇都宮競輪G3「レジェンド神山雄一郎カップ」は15日開幕!

2025/05/13(火) 18:30

宇都宮競輪場において「開設76周年記念 第1回レジェンド神山雄一郎カップ」G3が5月15日(木)から18日(日)まで開催される。今年から開催タイトルが一新。昨年、惜しまれながらも現役引退し、現在は日本競輪選手養成所の所長を務める輪界のレジェンド・神山雄一郎氏の名が冠となった。今回はS班3名をはじめ、タイトルホルダーも数多く参戦。雷神バンクのここから、また新たな伝説が生まれるか。見逃せない4日間が今、始まる。

◆初日の出走表(14日更新)はこちらでチェック

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地元記念の主役はもちろん眞杉匠!

眞杉匠

新山響平や清水裕友ら全国から有力選手が参戦してくるが、地元勢は眞杉匠を中心に、「第1回神山雄一郎カップ」の冠がついたシリーズは譲れないところ。
眞杉は23年の宇都宮記念で山田雄大の番手から捲りで抜け出して優勝。栃木勢の宇都宮記念Vは神山雄一郎以来、14年ぶりだった。さらに昨年、宇都宮で開催されたG2共同通信社杯を制している。先月の日本選手権競輪(名古屋)でも準優勝と好走しており、ハイレベルな自力戦、器用な自在戦を駆使して、シリーズの主役を全うする。地元記念連覇&地元グレードレース3連続優勝の期待も高まるばかりだ。

眞杉に続き、栃木勢は神山拓弥、雨谷一樹、長島大介、坂井洋らも上位争いに加わる。坂井は眞杉とビッグレースでの連携豊富で、仕掛け次第では逆転まで。雨谷は2月に、長島は3月に、それぞれ宇都宮F1を優勝している。神山拓弥にとっては親族であり、師匠でもあるだけに、この冠名の開催での好走を期待せずにはいられない。もうひとりの弟子である飯嶋則之、神山雄との茨栃ラインで数々の好連携を見せてきた武田豊樹も奮闘みせるか。

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新山響平が主導権奪取から押し切りへ

新山響平

新山響平のスピード先行が他地区にとって脅威となる。4月武雄記念は熱発により途中欠場で一息入ったが、4月日本選手権では不安を一掃する走りを披露した。準決勝は太田海也の番手にはまって捲り1着、決勝は眞杉に捲られたものの、主導権を握った。昨年9月宇都宮の共同通信社では一次予選敗退も、2日目からは3日間Bを取りオール連対。戦列復帰した佐藤慎太郎らと好連携を見せたいところ。

日本選手権で鮮烈な走りが際立った浅井康太も当然の優勝候補のひとりだろう。ウィナーズカップに続いて、日本選手権でも決勝進出(7着)している。昨年の共同通信社杯は一次予選で落車を喫して途中欠場だったが、宇都宮記念は過去に2013年、2020年に優勝している。中部地区の積極型は少ないが、機敏なレースメイクから好勝負に持ち込もう。

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清水裕友と松浦悠士ら中国勢もチャンス十分

清水裕友
松浦悠士

清水裕友は4月高知記念で犬伏湧也の先行を差し切り優勝したものの、次の日本選手権は二次予選で太田海也の番手から1着入線も押上げにより失格。なかなかリズムが噛み合わないが、宇都宮では3年前にウィナーズカップG2を制した地。近況のうっ憤を晴らす好走で、高知に続く500バンクの記念Vなるか。
松浦悠士は4月にF1を連続優勝、日本選手権は前検日から「100%を出せる状態」と好ムードだった。準決勝敗退には終わったが、巻き返しは始まったばかり。自力自在に、先頭でも番手でも高い総合力を発揮して、激戦を制するか。岩津裕介や柏野智典がラインを固めて、上位進出を目指す。

また九州勢は嘉永泰斗、伊藤旭、後藤大輝、東矢圭吾ら若手機動型が揃っている。当地のバンクレコード保持者でもある中川誠一郎が好目標からの一撃も。

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注目のレーサーをピックアップ!

森田一郎、黒瀬浩太郎

森田一郎は125期の卒業記念チャンプ。昨年10月の西武園で3場所連続の完全優勝によりS級特別昇級。腰痛の影響でなかなか波に乗り切れていないが、4月取手F1、5月西武園F1はしっかりと決勝進出。4日制G3は昨年12月玉野以来2回目の参戦(他は2月小松島ミッドG3出場あり)で、9車立ての対応力も問われるが、グレード戦線でも力発揮に期待したい。
黒瀬浩太郎は昨年12月に奈良で3場所連続の完全優勝により特別昇級。初のG3参戦だった3月四日市では二次予選を豪快なカマシで突破して、いきなりの準決勝まで進出した。その後も伊東温泉ミッドナイト(S級アドバンス)で完全優勝。宇都宮は2年前のルーキーシリーズ以来だが、好スピードの仕掛けで上位進出ゲットなるか。

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◆過去の宇都宮競輪グレードレース・プレイバック◆

前回の宇都宮記念は眞杉匠が優勝
2024年9月共同通信社杯G2
優勝:眞杉匠
2023年5月宇都宮記念G3
優勝:眞杉匠
2022年5月宇都宮記念G3
優勝:吉田拓矢
2022年3月ウィナーズカップG2
優勝:清水裕友
2021年3月国際自転車トラック競技支援競輪G3
優勝:渡部幸訓
2020年5月宇都宮記念G3
優勝:浅井康太
2019年5月宇都宮記念G3
優勝:村上義弘
2018年7月宇都宮記念G3
優勝:中川誠一郎
2017年5月宇都宮記念G3
優勝:北津留翼

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◆今開催の勝ち上がり◆

S級9車立て・12レース4日制

初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選

【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選

2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。

3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝

※勝ち上がり表PDFはこちら

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◆宇都宮バンクの特性◆

全国3場ある周長500mバンクのひとつ。みなし直線は63.3mで、400mバンクも含めて全国3番目の長さ。連対時の決まり手は、1着は逃げ24%、捲り28%、差し48%、2着は逃げ16%、捲り15%、差し27%。マーク42%。直線が長いため、捲り追い込みや差しが多く決まっており、追い込み型が有利。3番手から逆転も十分で、かわしのかわしになることも少なくない。それでも、2009年の改修時に直線が若干短くなったことで、以前よりは先行も残る傾向にある。ホームスタンドの一部に吹き抜けがあり、1センターに高い建物がないため、ここを風が通り抜けることがあるので要注意。バンクレコードは2018年6月28日に中川誠一郎が記録した13秒1。
(P-Navi編集部)

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