2024/08/03(土) 06:20
前日のタイムトライアルに続き、長野県木曽郡王滝村で、Jプロツアー第10戦となる「おんたけヒルクライム」が5月19日に開催された。日程がかぶった国際ステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」に参加する選手は欠場となるため、いつもより少ない参加選手を迎えてのレースとなる。
※前日のおんたけタイムトライアルのレポートはこちら
コースは、松原スポーツ公園をスタートし、標高2000mを超える田野原のフィニッシュを目指す24kmに設定された。獲得標高は1290m、平均勾配7.9%と、決して楽なコースではない。
標高2000mを超えるゴール地点まで24kmを走り、ヒルクライムで競い合う
個人総合首位に立ち、リーダージャージを着るのは前日のタイムトライアルを制した金子宗平(群馬グリフィンレーシングトーム)だ。金子はヒルクライムにも強く、この日の本命選手でもあった。
ニュートラル走行を終え、リアルスタートを切ると、さっそく活発な動きが生まれる。最初に動いたのは、地元の比護任(イナーメ信濃山形)だった。集団はこれを許さず、すかさず吸収、続いて山﨑健(備後しまなみeNShare)が飛び出し、快調なペースで単独で先行した。集団は大きなリードは許さず、ペースをキープしていたが、コースが厳しく、走るうちに選手たちがこぼれ落ちていく。集団は徐々に小さくなっていった。
中盤に差し掛かると、頃合いを見計っていた金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が動いた。キレのあるアタックを繰り出し、前をゆく山﨑を捕らえ、パスすると、単独で先頭へ躍り出た。
集団を飛び出し、単独で先行する金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)らが追走集団を形成し、ペースアップし、追い上げを図ったが、金子のスピードは抜きんでており、集団で追っても差を詰めることはできなかった。
追走集団が形成され、協調して金子を追う
最後までタイム差を守りぬいた金子は、リーダージャージ姿でそのまま悠々とVサインを掲げ、フィニッシュ。前日のタイムトライアルに続き、2連勝、今季3勝目を上げたのだった。2位には同チームの林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)、3位には吉岡が入っている。
優勝した金子、2位の林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)、3位の吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)
金子は「(リーダージャージを着てのレースで)緊張はしたけれど、勝てて良かった」と笑顔を見せた。「今後もなるべく長くこのジャージを着用できるようにがんばりたいと思いますので、応援をよろしくお願いいたします!」とコメントした。
金子はもちろん個人総合首位を守るだけでなく、300ポイントを積み増し、2位以降との差を開いている。U23の首位は、この日も欠場ではあったが、寺田吉騎(シマノレーシング)が守っている。
ポイントを得て、さらに首位を確実なものにした金子
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【結果】
Jプロツアー2024第10戦
おんたけヒルクライム(24km)
1位/金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)49分31秒
2位/林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)+16秒
3位/吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)+49秒
4位/木村純気(シエルブルー鹿屋 )+1分14秒
5位/比嘉祐貴(チームサイクラースネル)+1分16秒
【Jプロツアーリーダー】
金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
【U23リーダー】
寺田吉騎(シマノレーシング)
写真:JBCF 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟
トップ写真:ヒルクライムも制し、おんたけで2連勝した金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
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