今期昇班後は初日予選に限って言えば今回も勝って4連勝。準決勝も見事な逃げ切りでクリアし3場所連続の優出と乗りに乗っている疋田。

「練習方法を変えたのが一番の要因かな。5月の伊東準決でゴール後に落車。そこから休んでいる中の1か月間にお父さん(疋田敏)と一緒に見つめ直したのが大きかったと思います。以前は午前中にバンク練習。そして午後にウエイトやワットバイクの練習をしていたんですが、その順番を変えて午前にウエイトやワットバイクの練習をして、午後にバンクや街道練習にしたんですよ。自分の中ではみんなと会えるバンク練習が楽しくって、それを先にやっちゃった後に、ひたすら苦しいだけのワットバイクの練習だと午後の練習が実になっていなかったみたい。今の順番の苦しい練習をやり終えたら、みんなと会えるっていう御褒美があるのが僕には合っていたみたい。そうしたら今期のこの成績。それにチャレンジ戦より、1・2班のレースのスピードの方が僕に合っていますね」と今期昇班後の活躍の理由を教えてくれた。

　更に「お父さん」と会話の中で何度も聞こえてきたフレーズの主・疋田敏については、「今月のアタマの名古屋で落車してしまって今は休んでいるんですよ。家に一緒に居るんですが、皆さんも知っている通りに相変わらず家族の中で一番しゃべっていて元気」と競走参加中はひと際よく通る声が検車場など、どこでも疋田敏の声が響き渡っていたが家でもそうらしい。

「お父さんはGIとかでも走っていたので、色々教わる事があって本当に頼もしい。今も練習メニューや組み立て、セッティングとかたくさんアドバイスを貰っています。今回も僕の競走を見ていてくれていると思うので、良いところを見せなきゃ。それといつかお父さんと一緒に走ることができれば嬉しいですね」と若手らしい輝いた目でインタビューに応じてくれた。(アオケイ・渡辺記者)