今回が10回目の参加となる小佐野。決勝進出4回のうち、表彰台には過去3回上がっている(2位1回、3位2回)。

　小佐野の成績を見てみると2連対率、3連対率が多い。本人も「自分は位置を取っての流れ込み！ 流れ込みの小佐野だからさ」と話す。

　位置取りの巧さには一緒のレースを走った選手達からは「小佐野さんに良い位置を取られた…」と悔しげなコメント聞くことが多い。

　位置取りももちろんだが、動きがなければ自力も惜しみなく発揮する。

　過去に先行する姿を見せているが、その時は逃げ残っての3着。しかし今回の一次予選では積極的な佐川翔吾、金野俊秋がいる中で約2周半から仕掛け、逃げ切っての白星発進。

　検車場に戻ると疲れを見せながらもニヤリ。検車場にいた選手やスタッフから賞賛の声が上がった。

　小佐野本人も先行するつもりはなく、仕掛けてくる佐川へ飛び付く作戦だったそうだ。

「逃げるつもりなんてないよ〜。誰も来なかったから腹を括るしかないじゃない」と息切れ切れに話していた。

　二次予選は残り約1周。4番手から捲りを決め、初めての予選連勝で準決勝進出を決めた。

「前受けからだったのでどうしようかなと悩んでいた。真後ろには積極的な丹波(孝佑)君がいるし、先行したら番手捲りをされてしまう。一次予選での疲れもあったし、周りの動きを見ながらここで仕掛けないとマズいと思ったタイミングで仕掛けました」とのこと。

　準決勝に向けては「いつも通りギヤを上げて挑みます。踏み出しの感じも悪くないし、状態は問題ないと思う。また決勝を走って表彰台に立ちたい」と気合十分。

　まだ立っていない表彰台のてっぺんを目指して、準決勝でも巧者振りを発揮する！(アオケイ・宮本記者)

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