2022/06/30(木) 12:00 0 1
6月23日、函館競輪場のFⅠナイターの2日目に師弟コンビが初連係となっていた。
佐藤友和(40歳・岩手=88期)と中野慎詞(23歳・岩手=121期)。中野は1月に121期を早期卒業でデビューし、早くからパリ五輪のエースの期待を背負う逸材だ。
岩手の英雄・佐藤に憧れ弟子として面倒を見てもらいながら、中野は早稲田大学に在学し、ナショナルチームでトレーニングに励み、競輪選手養成所に入りと歩みを進めてきた。そしてデビューから18連勝でS級へ。
5月にカナダのネイションズカップで落車して右鎖骨を骨折というアクシデントはあったものの、師匠と同じあっせんの函館シリーズに参加。楽しみにされた初連係だった。
準決12Rは師匠が競り込まれるという、大ピンチ。しかも佐藤は今期2回の失格があるので、ヨコの動きでまた失格などはご法度…。無理できない体だった。流れも最悪で、途中ではぐれてしまう……。
赤板過ぎから強引に内を踏んで突っ張った弟子と師匠は離れてしまう。一旦は先頭と最後尾に。中野の番手には畑段嵐士(31歳・京都=105期)が収まっている。師匠は最終HSの手前から強烈に追い上げる。失格は絶対ダメ。そんな体でありながら、意地で2角過ぎの体当たり。
番手を奪い返した佐藤が流れ込んで2着。中野が1着だった。友和が見せた、師匠の意地。★4つの好プレーだった。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)