ルーキーシリーズでは松戸、四日市の両シリーズともに決勝へ進んだが、大宮シリーズでまさかの7着、7着で一般戦にまわり5着に終わった。

「もちろん1着を取りたいと思ってレースに臨んでました。でも、脚がついてきていない感じです。今日はバンクが少し重く感じましたが、それよりもカントのない競輪場での乗り方ができてないんだと思います」と、大宮競輪場のゆるやかな傾斜に手を焼いてしまったようだ。

　自転車未経験のまま競輪養成所へ思い切りよく飛び込んでから一年。ここまでの自身の変化について聞いてみた。

「変わったと思います。一年前は部活動の延長のような感覚でこの世界に入りましたが、今こうしてプロとしてデビューすることになって、改めてプロスポーツの厳しさを実感しています」

　車券を買ってくれるファンからの期待にこたえたいと力強く語ってくれた塩田の本デビューは前橋(7/8〜10)、そして地元川崎(7/21〜23)と続く。

「先輩たちのレースをめちゃくちゃ見ています。とくに位置取りのうまさが私とは全然違います。課題ですか？ 地脚もダッシュも…。今はまだどちらにも特化できていないのですが…でも、プロの世界に入ったからには挑戦者の立場として精一杯本デビューを頑張りたいと思います。地元の川崎開催では(よくしてもらっている)高木佑真さんと一緒なので心強いです！」

　本デビューへ向けて課題はたくさんあるようだが、「競輪ですか？ うーん、難しいです。難しいですがとても楽しいです」と、どんな課題でも乗り越えられそうなくらい今は競輪に心を注いでいる。

「今の髪色は気に入ってます。高校、大学、養成所と(規則が)厳しかったので、ずっと髪の毛を明るくしたいなと思っていて。養成所卒業後に2回ブリーチしちゃいました。名前が“日”海なので暖色系が好き。とくにオレンジ色。これからもどんどん髪色変えていこうかな(笑)」と、最後に23歳の女性らしい一面をのぞかせた。

　自転車を始めてまだ一年ちょっと。「楽しい」と競輪への情熱を傾ける塩田日海の“オレンジデイズ”はまだ始まったばかりだ。