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【今週の競輪好プレー】林巨人“嘘のような本当の話”/名古屋FI・S級決勝

2021/03/31(水) 12:00 1 2

東京スポーツの前田睦生記者がGP・GⅠ・GⅡ・GⅢ・FⅠ・FⅡのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!
3月最後のノミネートはどのレースの誰の好プレーか⁉︎
今回も前田記者の直筆解説と一緒にお楽しみください。

3月23日、名古屋競輪場で開催されたS級シリーズ最終日ーー

 決勝12レースで林巨人(37歳・愛知=91期)が、ジャイアントな活躍を見せた。

今週の好プレーは今シーズンで引退を表明した林巨人

「競輪は永久に不滅です!」とは叫ばなかったが、走りでそれを訴えた。前回の好プレーでは準決勝での 皿屋豊(38歳・三重=111期)の走りを取り上げたが、それすら伏線だった…。

 残り2周、誘導を退避させられるタイミング。皿屋は隠れながら、急ダッシュで近畿勢を叩いた。近畿勢は4車。野原雅也(27歳・福井=103期)の突っ張り先行は十分に考えられる。「主導権を取る! 」という決意が、この仕掛け方に表れていた。
皿屋、アンタ…。

ラインの力を見せつけた皿屋豊

 その皿屋の走りに応えるべく、林は大奮戦。打鐘過ぎ2センターから野原の巻き返し。突っ張る皿屋の後ろで、林は南修二(39歳・大阪=88期)にアタック!
鬼をも恐れぬ南に、これが最後のレースとなるちびっこギャングの体当たり。
…ホンマかいな!?!?!?!?
皿屋は最終3角で力尽き、南を飛ばした林は野原後位にスイッチする。

 “これが現実に起きるのか…”と見ているものを驚愕させた林のラストラン完全優勝。
「泣きたいけど笑顔で! 」と最後まで笑顔をファンに届けた姿が、今回の好プレーの極み。

初日に林を1着に導き、心の走りを見せた伊藤稔真

 初日に林を1着に導いた伊藤稔真(24歳・三重=111期)も心の走りだったし、競輪とは何かを凝縮させた3走だった。拍手しかない。もちろん、星5つだ!!

すごいで賞=星★★★★★

▼名古屋競輪 3月23日12Rの結果はこちら
▼前田節満載のコラム「前田睦生の感情移入」はこちら

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