2021/03/31(水) 12:00 1 2
東京スポーツの前田睦生記者がGP・GⅠ・GⅡ・GⅢ・FⅠ・FⅡのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!
3月最後のノミネートはどのレースの誰の好プレーか⁉︎
今回も前田記者の直筆解説と一緒にお楽しみください。
決勝12レースで林巨人(37歳・愛知=91期)が、ジャイアントな活躍を見せた。
「競輪は永久に不滅です!」とは叫ばなかったが、走りでそれを訴えた。前回の好プレーでは準決勝での 皿屋豊(38歳・三重=111期)の走りを取り上げたが、それすら伏線だった…。
残り2周、誘導を退避させられるタイミング。皿屋は隠れながら、急ダッシュで近畿勢を叩いた。近畿勢は4車。野原雅也(27歳・福井=103期)の突っ張り先行は十分に考えられる。「主導権を取る! 」という決意が、この仕掛け方に表れていた。
皿屋、アンタ…。
その皿屋の走りに応えるべく、林は大奮戦。打鐘過ぎ2センターから野原の巻き返し。突っ張る皿屋の後ろで、林は南修二(39歳・大阪=88期)にアタック!
鬼をも恐れぬ南に、これが最後のレースとなるちびっこギャングの体当たり。
…ホンマかいな!?!?!?!?
皿屋は最終3角で力尽き、南を飛ばした林は野原後位にスイッチする。
“これが現実に起きるのか…”と見ているものを驚愕させた林のラストラン完全優勝。
「泣きたいけど笑顔で! 」と最後まで笑顔をファンに届けた姿が、今回の好プレーの極み。
初日に林を1着に導いた伊藤稔真(24歳・三重=111期)も心の走りだったし、競輪とは何かを凝縮させた3走だった。拍手しかない。もちろん、星5つだ!!
すごいで賞=星★★★★★