栗本尚宗に任せるとビッチリと内を締め仕事に専念。最後はしっかりと渾身差しを決めた。

　前走の伊東では敗者戦ながら2勝を挙げるなど、今年の7月に58歳を迎える大ベテランはまだまだ元気だ。他にもPIST6に積極的に参加するなど新たな刺激を求めて戦い続けている。それもすべて現役を長く続けるためだ。

「明らかに脚力は上がってきているね。いい刺激が入っているんだと思うよ」

　そのPIST6では失格を喫したと言うが…。

「失格しちゃってね。その落ち込み方は競輪と一緒で相当だった。メンタル的にもきたね。でも若い頃と比べて精神力は上がっているから」とヘコんだようだが「こういう時は引きずってはいけないから、すぐに切り替えました」と鉄のメンタルで後には引かない。

　今年、1月と3月に落車をするなど満身創痍の近況だが泣き言を言わず、気力でカバーしている。

「この年齢になると落車とかで一度、レースを離れるとなかなか感覚を取り戻すのが難しくなる。だから自分は多少きつくてもすぐ復帰することにしています。気持ちが大事だよね。今回もシリーズメンバーの中で気持ちだけは一番入っているし残りも頑張ります」とギラギラしている。(netkeirin特派員)