2022/05/10(火) 12:00 0 9
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回は大いに盛り上がった日本選手権競輪からの好プレーです。 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
5月4日はいわき平競輪場で開催された「第76回日本選手権競輪(GI)」。通称・ダービーの2日目。
特選が3つある大会で、初日に一つ、2日目に2つ行われる。その2日目の特選10Rで平原康多(39歳・埼玉=87期)がまたしても好プレーを見せてくれた。
吉田拓矢(26歳・茨城=107期)との連係。吉田の果敢な先行が強烈だったのはあるが、それをどう守るか…。最終BSでは山田庸平(34歳・佐賀=94期)のまくりをブロック。この辺りはある意味、普通。
ポイントは2センターから4角出口だ。内から郡司浩平(31歳・神奈川=99期)に押し上げられたところ。郡司からすれば、取っ手のない鉄の扉を開けようとする感覚だっただろうか。
重たく、跳ね返され、閉じ込められ…。締める動きというより、平原は自分の体を利用することで郡司を封じ込めた。太陽がエネルギーを引き寄せるかのように。当たってきているのが郡司なので簡単ではないはず。すべてを吸収し、吉田を2着に残し切った。
★は4つ。ダービーの特選のレベルでワンツーを決めた吉田との連係好プレーだった。外の山田の失速を見極め、内の郡司を重力を持って制し、前を行く吉田との距離感を圧倒的な余裕を持って詰めていた。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)
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