2022/04/30(土) 22:45 0 9
昨年は120期の本多優選手、濱野咲選手が登場したnetkeirin連載コラム「ルーキーダイアリー 交換日記」。今年は122期の中から、河内桜雪選手、畠山ひすい選手、藤原春陽選手の3人が登場します! 連載は7月スタート予定。そこで、今回は連載前の特別企画として「河内桜雪・畠山ひすい・藤原春陽に密着」と題して、3人のデビュー戦の様子をお届けします。(取材・構成:netkeirin編集部)
松戸競輪場はあいにくの曇り空。選手受付は10時30分から、畠山ひすい選手は10時に自家用車で一番乗り、10時30分過ぎに河内桜雪選手は同じ群馬所属の萩原瑞生選手と一緒に、藤原春陽は同じ愛媛所属の川口秀人(56歳・57期)選手に引率される形で121期の小川将二郎選手と共に競輪場入り。
卒業記念以来のレースとなる河内選手は、デビューへ向けて課題のスタミナ強化に取り組んてきた。「600mといった中距離練習に加え赤城山を走りました。ペダリングを意識しながら負荷をかけられたと思います」。
練習環境も整ってきているようで、「前橋には南彩乃さん、本多優さんがいて、ガールズ選手と一緒に練習できるというのが心強いですよね。先輩たちからは『桜雪ちゃんなら大丈夫だよ〜』って言われました(笑)。前橋と同じ33バンク、直線の長さに違いはありますが、自在に動けるように頑張ります」。
畠山選手は「養成所卒業後、冬季期間は川崎競輪で、今は函館に戻って練習しています。自分の持ち味は先行なので、(同じレースに出走する)渡部遥が仕掛けてくると思いますが、負けないように先行して勝ちたいです」と、レースに向けて気合十分。藤原選手は「まだ、特に緊張はしていないです…」と話し、河内選手と会話をしながら入念にウシ柄のデザインが施された自転車の整備を行っていた。
昨日と変わって風は強いものの晴天に恵まれた初日。3人は揃って松戸6R新人予選1に出走。デビュー戦は畠山選手が1着、河内選手が4着、藤原選手が7着の結果となった。
圧倒的人気に応えてデビュー戦を飾った畠山選手。先行して押し切る有言実行のレース運びで同期を封じ込めた。
「打鐘で仕掛けたのはプラン通り、出切った時点で勝ったなと思いました。もう少し脚を使わずに勝ちたかったんですが、先頭選手の掛かりが思いのほか良くて…その点が少し反省です」。
ただ、初勝利は格別なようで、「色んな方にお世話になってデビュー出来ましたが、やっぱり両親に感謝を伝えたいです。明日も先行一本で勝負します!」。卒期チャンプにたがわぬ走り。完全優勝も見えてきた!?
4着に終わった河内選手は「悔しいです! 畠山さんの後ろを狙っていたのですが、狭いところに入ってしまって。前に踏みたくても入れなくて。失敗でした」。インで詰まって3番車だったことが裏目に出た形だが、「うーん、でも1〜3番車がやっぱり走りやすいですね。バンクはすごく軽く感じました」とそれだけに、前が空かなかった事を悔しがった。
「緊張は…しなかったですかね。選手紹介の時にちょっと緊張したのと、レース前のオッズ画面を見て『うわっ売れてる』って思いましたが、レースでは特に舞い上がることもなく、冷静に走れたと思います。応援してくださったお客様、次は頑張ります」と強心臓ぶりをアピールした。
7着に敗れた藤原選手。勝負所で仕掛けるも終始外を回らされた影響で脚がいっぱいになり、思ったようなフォームで走れなかった事を悔やむホロ苦いデビュー戦となった。
「緊張しました…。選手紹介でも緊張しました。オッズ見ても緊張しました。発走機の前にお客さんがいっぱいいて、緊張しました。緊張づくしです。昨晩ぐっすりは眠れましたが、食事はあまり取れませんでした。バイキングだったんですが、ほとんど喉を通らなくて…」と、相当に緊張していた様子。
「自分、人見知りなんです。インタビューとか苦手です…」とそこへ親友の河内桜雪が通りかかると、二人揃ってピース。「うちら着順悪いのにピースしてる場合か!」と、自分で自分を的確にツッこんでいた。人見知りと謙遜していたが、ホルスタイン柄のクセの強いフレームがとてもキュートな藤原春陽は大注目の存在だ。
2日目は畠山選手、藤原選手が6R、河内選手が7Rに出走。netkeirinでは明日も3人の様子をお伝えします。