閉じる

【ウィナーズカップ 予想】郡司浩平、松浦悠士ら強力SS勢に、有望な若手・寺崎浩平が挑む

2021/03/24(水) 10:30 0 4

いよいよ3月24日(木)より松阪競輪場ウィナーズカップ (GII・最終日3月28日)が開催される。同レースの注目選手や展望について、闘う競輪記者・町田洋一氏に話を伺った。

 第5回となるウイナーズカップは、普段のビッグレースと違い、独特の選考基準がある。1着回数が多い上位30名、ヤンググランプリの出場者など、若手の自力選手が多い。S級S班の選手の格付けは、今年になって変わっていないが、どこまで有望な若手が上位に食い込めるか、楽しみなシリーズだ。

深谷知広(右)の南関加入でタイトル量産態勢に入る郡司浩平(左)

深谷加入でタイトル量産態勢に入る郡司浩平

 深谷知広静岡移籍により、郡司浩平は更にタイトルを量産していきそうだ。直前の大垣記念(水都大垣杯)は疲れからか精彩を欠いたが、今回ウィナーズカップでは大丈夫と判断したい。地元川崎全日本選抜(読売新聞社杯全日本選抜競輪)の優勝に続き、今大会、5月の京王閣ダービー(日本選手権競輪)と特別競輪3連覇も可能だろう。今後、どこかで郡司と深谷の逆並びもありそうだが、アスリート気質の深谷は、現時点でそれはないと公言している。今節も普通に深谷-郡司の並びだろう。深谷の南関東地区加入は、郡司だけでなくS級S班の和田健太郎にもプラス材料となっている。

読売新聞社杯全日本選抜競輪でみせた深谷知広郡司浩平との見事な連係

高い総合力を誇る松浦悠士、清水裕友のタッグ

 総合力なら清水裕友松浦悠士のタッグだ。前哨戦と言える玉野記念(瀬戸の王子杯争奪戦in広島)でも、圧倒的な力を魅せた。清水と松浦の前後は、その時のお互いの状態や調子によって変わってくる。川崎全日本選抜の勝ち上がりで、清水、松浦で捲りワンツーを決めているが、基本的に、後ろを回った方が勝率は高い。それは、ファンの間でも広く認知されている。

総合力が高い松浦悠士(左)と清水裕友(右)のタッグ

真骨頂を見せ続ける平原康多

 平原康多も、今年は早い段階からエンジン全開。立川記念(鳳凰賞典レース)、大宮記念(東日本発祥倉茂記念杯)、大垣記念(水都大垣杯)とすでにグレードレースV3。ここ数年、タイトルに縁がないものの、その進化はとどまることを知らない。同じ関東の吉田拓矢森田優弥黒沢征治のデキもカギを握るが、平原は若手頼みなレースをしていない。常に自力で勝つ準備をしている。それが平原の真骨頂。

常に自力で勝つ準備をしている平原康多

山口拳矢、寺崎浩平ら若手の台頭にも注目

 地元の浅井康太も、究極の仕上がり具合だ。大垣記念の決勝は1着失格と不運だったが、連日の動きは超抜だった。厳密なホームバンクは四日市だが、松阪も地元には変わりない。中部地区だった深谷の南関移籍は痛いが、今後、山口拳矢を育てながら、勝ちに徹していくことだろう。その山口拳矢ルーキーチャンピオンでは、勢いと勝負強さを発揮して優勝。走りに賛否両論あるが、その走りはホンモノ。もう少し温かい目で見守って欲しい。まだデビュー1年未満の新人だ。

 初日特選の想定番組が3レース発表されているが、なかでも初日特選10Rに出走予定の寺崎浩平に注目したい。ルーキーチャンピオンで強力な法政大学ラインを形成したが、赤板過ぎでまさかのアクシデント。期するものはあるだろうし、ここは汚名返上の舞台になる。浅井からコメントは出ていないが、過去に連係実績もあるので、初日特選は寺崎、浅井のタッグになりそう。

有望な若手山口拳矢(左)と寺崎浩平(右)。どこまで上位に食い込めるか楽しみだ

虎視眈々と上位を狙う他地区

 北日本は佐藤慎太郎守澤太志がガード役になり、渡邉一成新山響平高橋晋也が、前で風を切る。近畿は村上兄弟が不在となり、稲川翔古性優作が精神的なリーダー格になる。中・四国は太田竜馬の復活と、取鳥雄吾松本貴治と先行選手の駒は豊富。九州は戦力ダウンのままで代わり映えのしないメンバーだが、上田暁弥の大垣記念の優出は明るい材料。今回、多くの先行選手が斡旋されており、勝ち上がりの段階では厳しいかもしれないが、敗者戦になると2段駆けのレースが多くなる。スターの走りにも注目したいが、車券的には負け戦が面白くなりそうだ。

児玉碧衣に挑戦状をたたきつける佐藤水菜

 また最終日にはガールズコレクションが行われるが、児玉碧衣は圧倒的な強さを見せつけるだろう。グランプリ出場の為にも、今大会の賞金加算は大きいはずだ。直前の別府でライバルと目される高木真備と対戦しているが、レース内容からも勝負付けは済んでいるといっていい。むしろ、ナショナルチームに加入してパワーアップしている佐藤水菜が“打倒児玉碧衣”の一番手になる。梅川風子はケガ明けだが、幸い、ケガは軽傷だったのでそれほど影響はないだろうが、ビッグレースに強い石井貴子ともども、3連単要員だ。昨年ブレークした坂口楓華にも注目している。雰囲気に飲まれず、前々で攻めて行ってほしい。

ナショナルチームに加入してパワーアップしている佐藤水菜

閉じる

新着競輪ニュース

ニュースランキング

ニュース&コラムを探す

検索する
投票