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スーパールーキー尾方真生が語った先輩たちの「スゴさ」/ガールズインタビュー前編

2022/04/20(水) 12:00 0 8

デビュー2年目からガールズグランプリ2021に出場して注目を集め、2022年4月10日に行われた2年連続出場したガールズフレッシュクイーンで、見事優勝を飾った尾方真生選手。ガールズケイリン界をにぎわせる22歳の素顔に迫ったインタビュー前編です。(取材・構成=netkeirin伊藤千裕)

撮影:島尻譲

ーー尾方選手は高校時代にインターハイに出場しているんですね。

 中学から陸上を始めて、スポーツが強い高校を選んで進学しました。高校総体の総合優勝を8本9本持って帰ってくるぐらいのところで。実家から通うとすごく遠くて、2時間ぐらいかかってしまうので、学校の近くに下宿していました。

ーーその下宿先にいらっしゃった元競輪選手の長船浩泰さんが、ガールズケイリンと巡りあわせてくれたとか。

 陸上6年間やってすごくキツかったから、大学では趣味程度にスポーツをやりたかったんです。大学合格後、ダンスかキックボクシングをやろうと思って探していたら、長船さんに競輪場に連れていかれて(笑)。普通の自転車と違ってスピードが出る競輪用の自転車の面白さにひかれて、長船さんにものせられて(笑)、やってみることにしました。

 長船さん夫婦は休みの日に買い物や遊びに連れて行ってくれました。長船さんの奥さんが管理栄養士をしていたので進路相談して大学を受けたり、長船さんの姪っ子たちがよく来ていて、その子たちと同じように子供みたいに接してもらっていました。

ーー長船さんのちょっとした遊び心が、尾方選手の人生を変えたんですね。もし競輪選手になっていなかったら、何になっていたと思いますか?

 大学にそのまま通って、管理栄養士になってたのかなと思います。私は今年23歳で大学新卒1年目の歳なのですが、同級生と話すと就活が結構大変だったみたいで…。それを聞いて、競輪やっててよかったかも、と思いました(笑)。

ーー競輪選手も大変だと思いますが、尾方選手には合っていましたね!

●姉弟子・児玉碧衣選手に似てる!?

撮影:島尻譲

ーー尾方選手は、1日どのぐらい練習しますか?

 練習はお昼からしています。朝は10時とか11時ぐらいまで寝てたり(笑)。

 碧衣さんは来たり来なかったりだけど、碧衣さんと同じ時間帯でいつもやっています。大久保花梨さん、同期の廣木まこと一緒に練習することもあります。

ーーお休みの日はどんなふうに過ごしていますか?

 開催の次の日は1日休みにしています。家にいて、ひたすら寝るのが好きです(笑)。1日ずっと寝てみたり、音楽をかけて寝たり。

ーー音楽をかけて寝るんですか!? クラシックとか、ヒーリングミュージックとか?

 いつも聞いてる、激しい曲とかもかけちゃいます(笑)。

 他には、朝からお風呂に2時間ぐらい浸かったりもします。iPadと携帯どっちも持って行ってくつろいでいます。入浴剤集めるのも好きです!

ーーバンクトレーニング以外には、何かやられていますか?

 私、ウエイト全くあげられないんですよ! 競輪学校卒業してから1回やったぐらいです。自分と碧衣さん以外は、ウエイトやってる人の方が多いですよ。

ーー尾方選手も、児玉選手同様バンクオンリーなんですね。もしかして、性格も児玉選手に似ていたりするんですか?

 自分も夜更かしするので、生活スタイルは似ていますね。考え方も似ているかもしれません…恋愛以外は!!

ーー児玉選手の恋愛観は本人に聞いてみます(笑)。尾方選手から見て、児玉選手はどんな人ですか?

 色んな人が言ってると思うんですけど、競走でも練習でも、もがくときと休み時間のオンオフがすごいなと思います。

 それと、勝負所でやっぱり強いなって思います。練習の時にじゃんけんで走順を決めるのですが、絶対に勝つんですよ。負けなきゃいけないときは負けるし…。

 碧衣さんは自分と走るのすごい緊張するって言うじゃないですか。だけど、自分は碧衣さんに自力だしたら勝てない、まだまだ上の存在と思っています。

●先輩たちとの“違い”に気づいたガールズフレッシュクイーン

撮影:島尻譲

ーー続いて、ガールズフレッシュクイーンについてお伺いします。昨年は2着でしたが、今年は見事優勝を勝ち獲りました。

 昨年の中でひとつ思い出のレースを挙げるとしたら、一番悔しかったこのレースでした。だからこそ、絶対今年は獲りたかったというのがあります。単発レースでまだ1着を獲ったことがなかったから、獲れてよかったです。

ーー悔しさが報われましたね。今回のレースではジャンの後に前に出て逃げる姿がかっこよかったです。あの時、どんなことを考えていたんですか?

 前に太田瑛美ちゃんがいて、自分は山口真未さんと並走で、後ろも並走。あの時は自分の中で余裕があって、内の二番手とか、後ろが誰とかも見えていたので、バックぐらいからならいけるかなと、思い切って行っちゃいました。

 本当は逃げたかったけど、昨年逃げて差されたのもあって、ちょっと迷いはありました。太田瑛美ちゃんとは何回か走ってるんですが、自分が番手にいると先行しがちだから、もしかしたら行くかなと思って、それに賭けました。もし(太田瑛美ちゃんが)行かなかったら、自力で行こうと思っていました。

ーー他に、今年狙っているタイトルはありますか?

 コレクションはまだまだレベルが高くて…。一番自分が近いと思っていたタイトルがガールズフレッシュクイーンだったので、まず獲れたのはうれしかったです。

ーーレベルの違いとは、どんな感じなんでしょう?

 ガールズフレッシュクイーンのあと、出場したメンバーとレースについて話したんですが、自分たちだけでレースをやるとお互いにわかる動きしかないけれど、先輩たちがいると周回の時点からよくわからない動きをしたりするんです。そこが違うのかな、って。

ーー先輩たちには、長年レースで培ってきた“技”があるんですね。そんな強い先輩方と走る、ガールズケイリンコレクションについて意気込みをお願いします。

 自力を出す競走をして、3着以内を目指せたらと思います。

 やっぱり自分の中で、自力で勝ちたいっていうのがあります。コレクションのときもそうだったけど、まだまだ脚をつけないと。今、半周11秒台出さないと勝てないんですよ。逃げても返し11秒でかえってこれるよう練習しようと思います。


 尾方真生選手のインタビュー後編は、5月上旬更新予定です。

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