脇本雄太のレーススタイルが変わった訳ではない。自分の体調と人気を考えて大事に走り捲りになっているだけだ。本当は突っ張ったり、早めに引いてカマシに行きたいのがワッキーの本音だろう。

　脇本雄太は「自分のやりたい走りと実際のレースで、かなりのズレと隔たりがある。オリンピックで金メダルを目指す5年間で、かなりの肉体的なダメージの蓄積があったので。完全に治り切るには最低でも1年は掛かる」。

「走りで近畿の先輩や後輩には迷惑をかけるので、その点は話して理解してもらっている。もどかしさもあるけど、体の部分では当分付き合っていくしかない。気持ちで、どれだけカバーしていけるかだと思う」。

　本当の病状や感覚は本人しか分からない。ただ、ワッキーは高いレベルでの良い悪いだろうし、8割の状態でも他の選手とは脚力差がある。(町田洋一)