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【競輪予想】決まり手から見えた リニューアルで変わる玉野バンク攻略法

2022/03/24(木) 20:00 0 8

3月24日にグランドオープンを迎える岡山県・玉野競輪場。選手が走るバンクには変更はないが、1コーナーにはホテルが併設、ホームにはスタンドが改築された。すでに終了した4日間のレース結果と模擬レースに参加した地元選手のコメントから、バンクの傾向を抑えておきたい。(netkeirin編集部)

新装・玉野競輪。バンクの特徴に変化はあるのか

リニューアル後は差しがさらに決まる傾向に

 玉野競輪場は1周400m、直線は47.9mと短いものの、傾斜は30゜37´33"と標準的な角度でクセの少ないバンク。しかし、海から吹く風が3〜4コーナーで向かい風になることが多く、冬場はそうした気象状況が強まり、タフなバンクと言える。リニューアル前の2018年〜2020年2月・3月開催時の決まり手を見ると、1着は差し、2着はマークが多く、差しと捲りの差が小さいのも特徴的だ。

玉野競輪リニューアル前 決まり手/1着

逃げ捲り差しマーク
25.7%35.0%39.2%ーー

玉野競輪リニューアル前 決まり手/2着

逃げ捲り差しマーク
15.5%13.4%25.2%45.8%

 差しは、最後の直線でラインの先頭選手を抜いて1着か2着になるか、他のラインでも先頭を走る選手を抜くと付く決まり手だ。瞬時にトップスピードに切り替えることが出来て、そのスピードを持続できる能力が求められる。マークは、最後の4コーナーまでにマークしていた選手が1着に入ったときに2着になると付く2着限定の決まり手。追走技術や勝負をあきらめない強いメンタルが求められる。

 続いてはリニューアル後の決まり手だ。4日間36レースしか開催されておらず、サンプル数は少ないが、1着は捲りの減少と差しの増加が目立った。

玉野競輪リニューアル後 決まり手/1着

逃げ捲り差しマーク
25.0%27.8%47.2%ーー

玉野競輪リニューアル後 決まり手/2着

逃げ捲り差しマーク
25.0%11.1%33.3%30.6%

 捲りとは、最終4コーナーまでに先頭のラインの選手を抜いて1着もしくは2着になると付く決まり手。最終2コーナーあたりからスピードを上げ、残り半周から一気に発進するため、ダッシュ力とスピード持続力が求められる。2着は逃げの増加が目立った。最終ホームで先頭に立った選手が1着もしくは2着になると付く決まり手で体力が要求される。

今までより1コーナーあたりで風を感じる

 開催前に先立って行われた模擬レースには、玉野をホームバンクとし、S級1班で活躍する取鳥雄吾選手も参加した。レース後にバンクの感想を聞いてみた。

玉野競輪をホームバンクとする取鳥雄吾選手。昨年の広島で開催された瀬戸の王子杯争奪戦は惜しくも2着

「3〜4コーナーのロケーションは大きく変わっていないので、海からの風はこれまで通り感じます。模擬レースで気になったのは、ホームの新スタンドと1コーナーに併設されたホテルの間から吹きこむ風ですね。実戦で走ってどう影響するか…自分は先行なので、発進すると決めたところで行くしかありませんが(苦笑)」

ホテルとホームスタンドをつないでいる連絡通路下のスペースが影響を与えそうだ

 リニューアル後の決まり手や取鳥選手の話から、ホームから1コーナーにかけては、リニューアル前より風が向かってくる可能性は強く、3〜4コーナーから吹く海風と合わせて、捲りのタイミングが合わず不発に終わる…という可能性も頭に入れ、1着は最後の直線で差す選手を、そして2着は逃げの決まり手が付きそうな先行タイプの選手か差せる選手を狙うのが良さそうだ。

1着が差しの場合 2着の決まり手と2連単・3連単平均配当

逃げ捲り差しマーク
35.3%23.5%35.3%5.9%
2,573円2,879円12,608円3,920円
13,558円22,217円18,790円21,670円

 1着が差しの場合、2着は逃げと差しが同じ割合だった。差しー逃げの場合は約5割が別ラインでの決着、差しー差しの場合は約6割が同一ライン決着となっている。堅実に入るならラインにこだわらず差しー逃げの組み合わせを、高配当を狙うのであれば、人気薄でも同一ラインから差せる選手をセットで狙ってみても面白いかもしれない。

 3月26日からは地元記念の「瀬戸の王子杯争奪戦(GIII)」が開催される。輪界一の先行力を持つ脇本雄太、オールラウンダーの松浦悠士吉田拓矢、マーク屋の佐藤慎太郎などトップ選手が出場する。当日の風の強さや風向きにも注意を払いながら、車券予想を楽しみたい。

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