荻原は変幻自在な立ち回りが最大の魅力。ここも大本線と目された眞杉匠ラインの分断を図りまんまと番手を奪取すると、逃げた眞杉をゴール寸前にブチ抜いた。直近４か月で１10点を超えるド先行の眞杉に土を付けた。大金星と言っていいだろう。

「あの位置は狙っていた？ 狙っていたといえば狙っていたけど、狙っていたと言ってしまうと(今後は)空かなくなるので、狙っていません」と禅問答のようなのらりくらりとした受け答え。

　だが、真意は「眞杉君は前を取って突っ張ると決め打ちしました。突っ張ると空くから内に入ったんです」とレースの肝を端的に読んでいた。

「前回の小田原は重たかったけどそれは333バンクだったからでしょう。今回は400なので今のセッティングが合っているせいか楽で流れた」と得心すると、写真撮影ではファイティングポーズ。「全員やっつける！！！」と目をギラつかせるも、すぐさま「やっぱウソです。おとなしく走ります」と修正。だからといって、ただでは黙っている選手ではない。コメントもレースと同様に変幻自在なだけに2日目の動きには要注目だ。(netkeirin特派員)