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【東日本発祥倉茂記念杯】デビューを間近に控えた太田海也の師匠・藤田昌宏

2022/01/15(土) 19:00 0 1

大宮競輪東日本発祥倉茂記念杯(GIII)」は16日に2日目を開催。3Rに出場する藤田昌宏に話を聞いた。

期待の新星・太田海也のエピソードを語った藤田昌宏

ーー弟子の太田海也選手が早期卒業からデビュー間近ですね。太田選手はどのような経緯で藤田選手のところに来たのですか?

藤田昌宏:太田は元々ボートの選手だったんですよ。東京五輪の強化選手に指定されるくらいの実力だったと聞いています。五輪でメダルを目指していたけど海外勢とは体格差もあり大学1年の時に中退し、競技から離れたそうです。岡山の元選手、田中栄次さんの息子さんもボート競技をやっていて、その繋がりから僕が指名されて引き受けることになりました。ただ、僕も「大学を中退するような奴じゃ…」と半信半疑だったので2ヶ月はお試し期間としました。階段ダッシュとワットバイクの課題を出してクリアできれば引き受けると。それが一昨年の10月のことです。それでクリアしたので1月からピストを組み自転車に乗らせてみたんです。そしたら水を得た魚のように(笑)。僕もビックリしました。最初からプロ並みにタイムを出して。そこからは僕の方がプレッシャーを感じるようになって(笑)。こんな逸材を良くするもダメにするも僕次第。ワクワクもあるけどドキドキですよ。49×15で1,000mが1分05秒ですよ!! ハロンも10秒3!! もうプロのレベルじゃ無い。世界レベルだって確信しましたよ。あの三宅伸さんも「あんなん見たことない。バケモンじゃ」って。養成所に入ってからは全種目で1位のゴールデンキャップ。そりゃそうなるわなって(笑)。瀧澤所長からも『逸材』と太鼓判を押されていたそうです。とにかく見て体感してくださいよ。強烈ですから。

ーー太田選手はスプリンターなんですか? 持久系ですか?

藤田昌宏:う〜ん…。多分、持久系だと思います。でも彼に当てはめる言葉がないのが本当のところ。競輪だとスプリンターをダッシュ型、持久系を地脚って言うでしょ。どっちのレベルも高いから両方なんですよ。彼の中速のレベルが高いからなんだろうなぁ。

ーー中四国の若手で言うと町田太我選手が持久系。犬伏湧也選手や太田竜馬選手がスプリンターですよね。その選手達と一緒に走っている藤田選手から見てどんなレベルなんですか?

藤田昌宏:その3人のそれぞれ良いところだけを足した選手! 全部のレベルがそれ以上だと思う。プラス彼の良いところは、道具を見極めたり使ったりする能力が高いんですよ。感度が凄いって言うんですかね。表現しにくいけど、巧く道具を使える能力。

ーーだから初めてピストに乗っても対応出来たんですね。

藤田昌宏:羨ましいですよね。それと今、デビューに向けて新しいフレームを注文してるんですよ。今までのは養成所用に乗ってたけど、『競輪』用のやつを。メーカーはケルビム。一緒にオーダーしに行ったんですけど、向こうの担当者もビックリしてました。新人からこんなに細かく注文の指示を受けたのは初めてだって。どこをどうすればいいか分かってるんですよ。これが道具を使う能力。あのフレームがデビューには間に合わないけど、2月には届くはず。当たればとんでもないことになりますよ(ニヤリ)。

 1月20日の小倉競輪でデビューする太田海也。みなさん目に焼き付けて下さい。圧倒的な強さを見せてくれるはずです。(アオケイ・梅田浩行記者)

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