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【防府競輪】増成富夫は三宅達也の真面目さに惚れた

2021/12/15(水) 15:40 0 2

防府競輪の「モーニング7 アプスシステム杯(FII)」が15日に幕を開けた。チャレンジ戦1Rで5着ながら準決勝進出を果たした増成富夫に話を聞いた。

岡山の選手から「増成さんたちの練習は凄い」と噂の増成富夫

 8時50分発走の1Rに挑んだ増成富夫。前受けの瀬口匠に突っ張られると、そこから巻き返しを狙ったが、なかなか車が進まず5着。それでも5着の中で競走得点最上位だったため、辛くも準決勝進出となった。

「ダメだ。車が出ん。体が思うのと全然違う。朝イチ? それは何回も走っているから言い訳にはならない。瀬口君があれだけ踏むとは思わずに車間が開きすぎた。(前検日の)前の日にモガきすぎたかな。明日までに疲れが取れて、体が軽くなってくれればいいけど」。

 一切の言い訳をせず、黙々とクールダウンを行った。このまま終わるはずはない、2日目以降の巻き返しに期待したい。

 さて、初日の話はここまで。ここからは増成の練習グループについて紹介したい。岡山の選手から「増成さんたちの練習は凄い」という話を聞くことが多い。以前に取材した櫻井太士もそのグループに加わった一人だ。

「以前はもう引退された先輩たちと練習していた。ときどき違うグループだった三宅達也から『練習しても結果が出ないんですわ〜』とか相談を受けたりしていて。それじゃあ、脚質が似た者同士で一緒に練習をしようか、ってなった。お互い、街道中心のメニューから、バンク中心にしたんです。それが7、8年くらい前のことかな。

 達也は水島工業高校の後輩で、すごく真面目。あいつを慕って、みんなが寄ってくる感じ。俺もその一人だね。俺がリーダーじゃないよ、リーダーは達也。そういえば、60歳まで選手をやるって言ってたな。とにかく真面目で、とにかく頑固。言うこと聞かないよ(笑)」。

 増成グループかと思っていたら、実は三宅達也グループだった。三宅達也の人の良さは、記者なら誰もが知っているだろう。もう少しずる賢くなってもいいのに、と思うくらいに。増成も、三宅の人柄に惚れた一人だった。

「達也の弟弟子の藤原悠斗はちょっとナマケ癖があるなぁ(笑)。すぐに腰が痛いって言いよる。みんな痛いっちゅうの。でもアイツも頑張ってますよ。そこに上原直樹とか、最近では櫻井太士が加わって。日浅保幸もバンクにいたら一緒にやりますね。やっぱり一人じゃ練習ができないよ。周りがいないと。達也がいい感じで引っ張ってくれている。今回も前検日の前日に一緒にモガかせてもらった。

 練習グループは結構、分かれてて、(取鳥)雄吾は岩津裕介片岡迪之藤原俊太郎たちとやってるね。脚質が違うから、練習メニューも違う。マル(石丸寛之)もスプリンター。アイツは顔はいいけど、天然ボケ。でもあれだけの実績を残したのは大したもんだ。(三宅)伸さんは小川(巧)さんとやってますね。バンク中心だけど、やっぱり自分たちにあったやり方でやってる。 柏野(智典)? アイツは基本的にほぼ一人。自分のパターンでやってるよ」。

 競輪選手の練習方法は多様で、グループごとでもかなり違うようだ。50歳を過ぎてもなお自力で戦う"男・増成"は、盟友・三宅達也との出会いで確実に選手寿命が延びているだろう。(netkeirin特派員)

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