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【ガールズグランプリ2025予想】無双サトミナを止める一手はあるのか!? 打倒女王に燃える6人が描くGGP一発勝負の行方

2025/12/22(月) 18:00 0 1

12月29日、平塚競輪場で行われるガールズグランプリ(GGP)は、その年のガールズケイリンを象徴する一発勝負の大舞台だ。今年のテーマは明確だ。前人未到の年間グランドスラムに挑む“サトミナ”こと佐藤水菜を、他の6人がいかにして崩しにかかるか。
位置取り、仕掛けのタイミング、そして覚悟。その一瞬の判断が勝敗を分ける。それぞれ異なる立場と戦略を持つ7人が、何を選択し、どこで勝負に出るのか。出場選手の特徴とこれまでの歩みを整理しながら、レース展開を大胆に描き、ガールズグランプリの行方を展望していく。
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中川武志がガールズの頂上決戦ガールズグランプリ2025を読みとく(撮影:北山宏一)

■ガールズケイリンが築いてきた歴史、その最前線

 今年も押し迫り、競輪のビッグレースは年末のグランプリシリーズを残すのみとなった。ガールズケイリンは2012年の発足以来、ラインを組まない個の勝負という独自性で支持を広げ、同年12月28日に誕生したガールズグランプリ(GGP)も、今年で14回目を迎える。

 見どころは、選手一人ひとりが判断と覚悟を背負い、個性を真正面からぶつけ合うレーススタイルだ。男子のライン競走とは異なる緊張感の中で、ときに“男らしさ”すら感じさせるレースが生まれてきた。一発勝負という先行不利の舞台で、3年連続先行勝負を貫いた加瀬加奈子奥井迪。2018年から20年にかけてGGPを3連覇した児玉碧衣は、まさにガールズケイリンを牽引し、時代を築いてきた存在と言えるだろう。

 そして今年、その系譜の先に立つのが、前人未到の年間グランドスラムに挑む“サトミナ”こと佐藤水菜だ。世界選手権2連覇を含む無双状態。次々とタイトルを積み重ねる姿は、まるでベルトを集めるボクサーのようで、もし並べたなら井上尚弥も驚くほどだ。これほどの存在がいるスポーツが、盛り上がらないはずがない。

 打倒サトミナに燃えるグランプリ出場6選手と佐藤水菜の特徴、そしてここまでの歩みを踏まえながら、ガールズグランプリ(GGP)の行方を予想していく。

■ガールズグランプリ(GGP)出場予定選手紹介

佐藤水菜(撮影:北山宏一)

佐藤水菜(114期・神奈川)

【3年連続5回目】

 今年は4月オールガールズクラシック、6月パールカップ、8月女子オールスター競輪、11月競輪祭女子王座戦(2連覇)、さらに10月には自転車世界選手権・女子ケイリンを2連覇。
 国内外でタイトルを総なめにする“無双”のシーズンとなった。逃げてよし、捲ってよし、スピードは他を圧倒。グランプリは一昨年に制覇しており、2年ぶりの奪還で前人未到の年間完全制覇を狙う。

児玉碧衣(撮影:北山宏一)

児玉碧衣(108期・福岡)

【9年連続9回目】

 ナショナルチームには属さず、年間を通して国内一本で戦う“ガールズケイリンの顔”。
 GGPでは2018〜2020年にかけて3連覇の実績を誇るが、近年は自分より力のある相手、とりわけ佐藤水菜との対戦で持ち味を出し切れないレースも目立つ。4月のGI準決勝で佐藤に初勝利を挙げたものの、11月の女子王座戦では予選の仕掛けが響いて3着。最終日は尾方真生の先行に完敗し7着とリズムを崩した。立て直しに期待がかかる。

久米詩(撮影:北山宏一)

久米詩(116期・静岡)

【2年ぶり2回目】

 通常開催では自力勝負が中心だが、ビッグレースでは位置取りを含めた自在戦が光るタイプ。  2年前のGGPでは初手から佐藤水菜マークに出たが、直前の落車もあって本来の状態ではなかった。今年も再び佐藤マークに出るのか、それとも別の選択をするのか。初手の動きが注目される。

尾崎睦(撮影:北山宏一)

尾崎睦(108期・神奈川)

【2年連続4回目】

 レースセンスと戦略眼はガールズ屈指の頭脳派。今年は随所に勝負強さを見せており、キャリアハイの状態と見ていい。
 昨年のGGPでは初めて初手から佐藤水菜マークに出て3着。今年も初手の判断ひとつでレースの構図を左右する存在となりそうだ。

梅川風子(撮影:北山宏一)

梅川風子(112期・東京)

【2年ぶり5回目】

 佐藤水菜と同じナショナルチームに所属し、引けを取る状態は変わらない。GGPでは2大会連続2着と安定感を示している。
 自力の評価では児玉碧衣を上回ると見るが、佐藤との対戦では後方に置かれるケースが多く、今回はより強気な攻めが求められる。

坂口楓華(撮影:北山宏一)

坂口楓華(112期・愛知)

【3年連続4回目】

 一時はビッグレースで勝ち切れない時期もあったが、積極策で壁を乗り越え、今では見せ場を作れる選手へと成長した。
 昨年のGGPでは、佐藤水菜相手に打鐘から思い切った仕掛けを敢行し4着。石井寛子の優勝を演出した“波乱の立役者”でもある。今や打倒サトミナを語る上で欠かせない存在だ。

山原さくら(撮影:北山宏一)

山原さくら(104期・山口)

【3年ぶり5回目】

 トップクラスとの選手の差は踏み出し。今年はビッグレースで結果を残せず決勝進出もなかったが、何とかGGP出場に滑り込んだ。
 2022年のGGPでは後方で主力の佐藤水菜児玉碧衣が落車し、恵まれて2着。主力が仕掛けをためらう展開になれば、前々勝負で活路を見いだす可能性もある。

■サトミナはバック前から大声援を背に一気の捲り!

今年はどんな結末が待っているのか…(撮影:北山宏一)

 ここで大胆に展開予想してみる。

 スタートは昨年GGPでの先行で思い切りが出た坂口 楓華が飛び出す。前々勝負で活路を見出したい山原さくらを迎え入れる。

 佐藤水菜は後方待機。マークは尾崎睦久米詩が想定されるが、初手からの併走は避けたいところ。外併走は避け佐藤水菜の前に入りに行くと必然的に梅川風子児玉碧衣のマークになるが尾崎、久米いずれも勝負勘が鋭く、3番手、坂口楓華の後ろを狙う。児玉、梅川はどちらが3番手に収まっても、先捲りで佐藤と真っ向勝負したい立場。無理はせず、一度引いて4番手に構える展開になりそうだ。

 この隊列のまま打鐘を迎え、4コーナーから山原が先行。ここで坂口が渾身の番手捲りを放つ。佐藤はバック前から地元・平塚の大声援を背に一気の捲り。

 ゴール前は坂口、佐藤と、そして坂口マークに出た久米もしくは尾崎の争い。大接戦の結末は、12月29日、平塚競輪場で明らかになるーー。

 なお、筆者の予想は例によって“真券一本釣り”で提供しますので宜しくお願いします。


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