2025/07/18(金) 20:35 0 2
「サマーナイトフェスティバル(GII)」は18日、玉野競輪場で初日を開催しました。今回はケイリン女子部・二宮歩美部長による選手レポートをお届けします。
今年のサマーナイトフェスティバルは1日伸びてオールS級男子戦になり、出場枠が広がったこともあるのか23名の選手が初出場となった。その中で今回からサマナイデビュー組になる新鋭121期から太田海也選手、中野慎詞選手、纐纈洸翔選手、後藤大輝選手、東矢圭吾選手と全員ヤンググランプリに出場したメンバー5名が参戦!
この中だとナショナルチームの太田選手と中野選手が一歩抜けているイメージ。ただ今後の成長が楽しみって意味で私の中では去年のオールスターで古性選手にフォームを誉めて貰ったのがきっかけで親王牌前には出稽古にも参加させて貰い、ヤンググランプリではデビュー以来となるナショナルチームとの対戦でいい意味でスピードの違いを感じた後藤選手にも注目している。
今日は2Rで121期トップバッターを務めて打鐘前から仕掛けて先行して、最後は菅田選手に1着を許したが、ラインでしっかり勝ち上がりを決めた後藤選手にロックオンしていたら、なんとタイミング的に独占取材出来ちゃいましたー! やったね!
初めてなので「競輪キャスターの二宮歩美ですがお時間少し宜しいでしょうか?」と尋ねると『はい。前橋競輪やられてますよね?』と私のことを認識してくれていたんです!アゲーーーーッ!!!!(笑)。
いつも思うのですが、なんでポテンシャルの高い選手や一流選手って自分のことだけじゃなくて常に周りにもアンテナ張っていて、色んなことを知ってて、相手が気持ちよくなることを自然にスマートに言えちゃうのかしら?(笑)。
本来、私が選手を気持ちよくしないといけない立ち位置なのに私が先に気持ちよくしてもらっちゃってテンションアップ! ヤンググランプリで注目選手としてあげたことを伝えると…
「情けないレースでした…。あれから半年、力の差を感じてとにかくグレードレースでは“隙のない競走”をとにかく意識している。“隙がない”とはなにかって?(瞬発力やリズム、テンポを掴むこと? だけでなく? と聞くと)僕の場合は自力選手だからこそ、まずは『トップスピードを上げること』に重点を置いている。
その次に組み立てや無駄脚をいかに使わないか…などなど段階を踏んで“隙のない競走”に近づけることを意識しているんです。今日も道中で冷静に位置取りなどに付き合わないようにしていたんです。
冷静に落ち着くためにはとにかく練習量も大事で、みんな凄い量の練習をしているので、まずはそこですよね。古性選手との出稽古では自分が普段から取り入れているメニューもありましたが、ほとんどが内容が違うしボリュームが違って全身にとにかく疲労が(笑)。
教えて貰ったメニューをこなせるようになるのに7〜8カ月かかって、やっと1年経って出来てきた感じがしている。まだスケジュールやタイミング次第にはなるけれど、この後、オールスター前後にまた出稽古でアップデートや確認作業をさせて貰えたらって話しているところなんです!」
と話していたところ、ちょうど呼び寄せたかのように横を古性選手が通り、後藤選手の走りに冗談を交えながら讃えていて、後藤選手が突っ込みながらもお礼を言う和やかなワンシーンも。話の内容から近況も変わらず充実していて、様々な課題やテーマにポジティブに向き合っているのが伝わってきただけに、まだまだ今後の飛躍への期待が広がるばかり。
ちなみに最後に『周りで一番の“練習量の鬼”は誰?』と聞くと
「123期の梶原海斗です。100倍くらい違うんですが、それがまだ実戦で出し切れていなくて、本来、僕と逆の立ち位置でもおかしくないくらいに練習ではやばいんですよ。ただレースが淡白で、突っ張られたらすぐに辞めちゃうとことかを先輩にアドバイスで『無理やり出切れ!』とか『たまには意表をついて突っ張れ』ってたくさん言われているんですけど、実戦での練習量の出し方がわかってきたら絶対化けると思うんです」
と最後に教えてくれたので、これは気にしながら目覚める瞬間にぜひとも立ち会いたい!