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【中野カップレース】高校3年間同じクラスの渡邉雅也と長田龍拳は最高のバディ

2025/07/01(火) 16:24 0 1

久留米競輪の「開設76周年記念・第31回中野カップレース(GIII)」が1日に最終日を開催。特選8Rでワンツーを決めた渡邉雅也長田龍拳に話を聞いた。

ワンツーを決めた渡邉雅也(左)と長田龍拳

 8Rは長田龍拳が前受けから突っ張り先行。格上の伊藤颯馬を相手に気迫満点の攻めに出れば、渡邉雅也は番手で車間を空け、捲ってきた伊藤をブロック。最後は渡邉が4分の1車輪差かわしてゴールに飛び込んだ。渡邉の父、渡邉晴智を師匠に持つ、同門で練習仲間の2人のワンツーが決まった。

 渡邉は「龍拳が全ツッパ(突っ張り)っていう気合で。“あとは任せた”って言われていたので、誰が来ても止めようと思っていた。本当に龍拳のおかげ。最高の形でラインで上位独占ができた」と振り返った。長田は「もうちょっとトップスピードが欲しいですね」と課題を口にしつつも「ワンツー決まって良かったです」とはにかんだ。

 117期の2人は星陵高校時代からの仲。長田が「僕が中高一貫で、雅也が高校から入ってきて同じ部活(自転車部)で頑張ってきた。晴智さんの息子さんだ、って有名でしたね」と話せば、渡邉も「高校1年から3年間、同じクラスでした。龍拳は高校時代からめちゃめちゃ強くていつも勝てなかった。今も先行にプライドを持ってやっていて本当にかっこいい。お互いがお互いにいい存在。負けられないって気持ちになりますね」と盟友について語った。

 高校時代に数々のタイトルを獲得した長田は養成所でもトップの成績。渡邉は在所9位でデビューした。S級に上がるタイミングも全く同じの22年後期から。23年3月の玉野記念3日目に初連係し、渡邉が1着で長田が3着。そこから月日が経過し、6度目の連係だった今年4月の四日市FI初日に初めてのワンツーが決まった。7回目の連係だった今回も前回に続くワンツー。ちなみに全て後ろを回る渡邉が先着し、4回目の1着だった。

 戦法チェンジして素質が開花した渡邉はS級優勝を2度経験し、昨年の共同通信社杯でビッグレース。今年は2節後にGIIサマーナイトフェスティバル、さらには選考委員会による推薦で、オールスターでのGIデビューも決まった。自力勝負を貫く長田は「だいぶ水をあけられてしまった。悔しいですよ。早く同じステージで戦いたい」と、遠くを見つめた。渡邉の奮闘が大きな刺激になっているのは間違いない。

 渡邉は最後に「調子は悪くないし、成長できているかなと思うけど、準決勝を見てもわかるように、上位との差は大きい。捲りのスピードをもう少しつけられれば、もっと面白い選手になれると思う。名前おも知られていない中でGIに出られる。去年は全く爪痕を残せなかったし、今年は爪痕を残したい。見向きもされない選手になるのは嫌。面倒な選手だな、邪魔だなと思われたい。面白くさせたいです」と、2か月連続でやってくるビッグレースへの思いを語った。渡邉が上位陣を相手に奮戦すれば、長田もさらに向上心が高まるだろう。体格は対照的で、戦法も異なる2人。連係する際は最高のバディであり、普段は練習仲間でも最高のライバル。それぞれの今後にも気を配っておきたい。(netkeirin特派員)

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