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【今週の競輪好プレー】鷲田幸司“競輪、やってます” /取手FI・2日目7R一般

2025/06/19(木) 15:30 0 1

東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今週は競輪を全身で表現した鷲田幸司の好プレーをお届けします。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。

6月15日 取手競輪「デイリースポーツ賞(FI)」S級 一般

鷲田幸司は「どうしてもS級で優勝を」と燃えていた

 6月15日の取手競輪FIの2日目、鷲田幸司(39歳・福井=92期)がほとばしる野生を爆発させた。福井支部長として、また情報発信、トーク力という面から“知性派”のイメージが強い選手だが、競輪にかける情熱は燃え盛るものがある。

 レースでも勝負する構成なら、相手がプライベートで仲がいい選手であってもジカ競りを選択する。番手を回ってきた時はできる限りの仕事を、肉弾戦で披露する。ダッシュはややウイークポイントになるものの、直線であきらめずに突っ込むことも恐れない。

 競輪の面白さにのめり込み、それを伝える使命も感じている。あふれるユーモアと、ややふくよかな肉体がそれを隠しがちだが、このレースではあふれ出た。目標のない構成で、同期の矢島一弥(39歳・群馬=92期)が鷲田に任せるという形だった。

 先行タイプは佐伯亮輔(30歳・岡山=113期)がいてのコマ切れ戦。いい位置を取って、何かあればまくりを準備して…かなと、当方は感じていた。が、戦う姿勢を示すため、また任せてくれた矢島に勝負権があるためにと、佐伯の番手を奪いにいった。だが、誤算が…。

 番手は取り切ったが、佐伯が岸澤賢太(38歳・埼玉=91期)に叩かれてしまった。おっと…と構えそうなものだが、ワシコーの血は沸騰していた。バック手前からまくり発進。岸澤をとらえるの時間はかかったが、土俵際をがぶり寄る。

 矢島が直線かわして1着、ワシコーが2着のワンツーだった。やれることをすべてやる。競輪をやる、を全身で表現した走りに★4つ。そしてその走りは…。

 取手の前の別府記念で取材した時に、「どうしてもS級で優勝を」と燃えていた。別府での戦いできっかけもあるようだった。それをすぐに次の場所、取手で示した意義は、S級初優勝への強い意志だったと思っている。

すごいで賞=★★★★☆(星4つ)

▶︎取手競輪6月15日 7R S級一般の結果はこちら
▶︎前田節満載のコラム「前田睦生の感情移入」はこちら

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