1・2班戦に上がったのはかなり早かったと記憶する。ただそこからはなかなか伸びず、競走得点も85点前後を行ったり来たり。そんな男が今回は前検日から「調子いいです」と強気で、実際のレースも本当に強い。

「今は練習拠点を移して、練習方法も変えて、野性的な乗り込みを増やしている。その成果ですね。前までは形にこだわって、格好いい勝ち方をしなきゃって気持ちが強かったんですけど、そうじゃない走りもあるんだって最近思えるようになりました」

　ピンピンの勝ち上がりもかなり久しぶりで、「特昇2場所目以来だから、1、2班戦では2回目。あのときは2日目のピンのレースで肋骨を捻挫して、そこから低迷期に入ってしまった。こうやって何事もなく連勝というのは嬉しいですね」と笑顔。

　勝負の決勝戦は点数がないので外枠の7番車だが、「この車番は大好き」「いつも成績がいいんです」と全く気にしていない様子。「そろそろ本格的にS級を狙いたいと思っているので、最後もしっかり走りたい。優勝して大好きな釣り道具をたくさん買えるように」と賞金の使い道もすでに決まっていた。(アオケイ・長谷川記者)