■地元・九州は豪華メンバー集う！

　地元地区のミッドナイトGIIIということで、スピード豊かに果敢に駆けれる自力選手が揃った九州勢。

　なかでも4月の同地GIII武雄記念(大楠賞争奪戦)で完全優勝を飾った、エース山田庸平が優勝候補筆頭！ その武雄記念、初日特選で眞杉匠、寺崎浩平を退け直線抜け出し1着で勝ち上がると、二次予選、準決勝と危なげなく勝ち上がり。決勝戦では前を嘉永泰斗に任せて、ナショナルチーム太田海也の強烈なスピード捲りに合わせきっての優勝と、圧巻の強さを見せつけた。前走、名古屋の日本選手権競輪(GI)でも、勝ち上がりこそ逃したものの、しっかり2勝しここに帰ってきて…デキも体調も問題なしで本命印の期待に応えよう。

　山田(庸)を盛り立てる援軍の層も厚く、北津留翼や阿部将大と大舞台でも勝ち負けできるクラスの自力選手から、立部楓真、坂田康季、橋本宇宙と同県佐賀の後輩達まで頼もしく、誰かしら勝ち上がってくるだろうし、基本的には前を任せて、タテ準備から好機に抜け出す組み立ては容易に想像出来きる。もしも援軍総崩れで決勝タテ勝負となっても十分勝ちきれるスピードはあるので、主役の座は揺るぎないですね。

　ただ…九州連係作戦の危うさは皆さんご存知の通り。展開次第ではサクッと決められるはずなのに、後方で構えたり、無駄に中団にこだわった挙句、内に詰まり脚を余して終了…。そんな“あり得ない失敗”を何度も見てきた筆者としては、やはり過信は禁物。今回も他派がその隙を衝いて本線撃破の場面演出は…十分に想像できる。盤石に見える九州勢ですが、そのあたりに穴狙いの妙味がありそうです。

■他地区劣勢も関東勢にチャンス

　この九州強力布陣に対する他派の陣容ですが、南関東は徹底自力が不在ですし、中部は纐纈洸翔が勝ち上がり目標の自在捲りが単候補だが…。

　近畿は和歌山の自力3人…中西大、南潤、稲毛健太を中心に上手く展開に持ち込めば勝ち上がり多少警戒。中国四国も昼田宗一郎がタテ自在に抵抗しそうな程度、徹底型青木瑞樹が勝ち上がれば型だけは作れそうだが見劣りは否めないかな。

　とはいえ……穴党には厳しい印象の今節ですが、関東勢ーー茨城の木村皆斗が持つ強力な地脚は脅威になりそうで、新鋭篠田幸希のスピードある積極策も加われば抵抗勢力としては一番手か。もし彼らが前々から先行で果敢に駆けたら、スピードタイプだけが揃う九州勢は巻き返しに苦戦する可能性あり、展開は混沌としそう。そうした流れをうまく利用できる鈴木竜士に、絶好の展開が向く場面も十分に考えられ、これは実に怖い存在です。

　もちろん鈴木の自力のスピードも他者に引けを取らないし対抗筆頭！ それに大矢崇弘もしっかり援護するし…東日本が結束して纏まれば、九州主役陣に痛烈な一撃を見舞えそうです！ ともあれ…木村(皆)の勝ち上がりが地元の牙城を崩す絶対的なポイントとなるので、穴党の皆さんはぜひともここに注目してもらいたい。

■負け戦は波乱必須の長走路

　ところで、皆さんの記憶にも新しいと思いますが、4月に行われました武雄記念GIIIでは、武雄競輪の特徴として一番に上がります長い直線での追い込み合戦はハラハラドキドキの連続でした。40万車券をはじめ万車券連発と難攻不落…攻略は容易では有りませんが、一撃ハマると一発逆転できるので、穴狙いなら穴狙い！本線勝負なら本線勝負を貫き、諦めず、諦めず、その時を待つ車券戦術となりますね。

　ただし…それは9車立てのG戦での事で、7車立ての勝ち上がりでは、やはり自力上位の筋決着が目立ち、タテある追込み選手や好位からの捲りが有利となります。穴の狙いとしては、それを打ち破る支線の動向や作戦を読み解く作業となりますかね。でも一般戦や選抜戦、いわゆる負け戦の力拮抗のレースでは、長い直線に伏兵突入、波乱の決着は当たり前！ですので、勝ち上がり戦で敗退した選手の伸び診断や、敗因の振り返りはしっかりやりたいですね！

　さあ、 長々と書き連ねてきましたが、とにかく主役は地元エース山田庸平のタテ追い込み！それを盛り立てる九州勢。 そして、ポイントとなるのは関東茨城の木村(皆)が強力地脚で猛抵抗！からの鈴木竜が絶好展開！そして纐纈の自在仕掛けを多少…などなど、見どころ有り有りの夜中の電撃戦を皆さんどうぞお楽しみに！

　あ…それと、わたくし…　西山ヒロカズの一撃勝負も乞うご期待☆

▶︎ウマい車券の使い方を動画でチェック

※最終日9R決勝は無料で予想を公開します。お見逃しなく！

※競輪は適度に楽しみましょう