2025/05/14(水) 15:30 0 1
戦歴を見れば、輝かしい選手生活ではないかもしれない。だけど、ジカで番手に競りに行く姿は、記録より、記憶に残るレーサーだ。点数的に代謝制度に引っ掛かり、残りの選手生活は、あと1か月半。
郷坪和博は「ジカで100回ぐらい競りに行っている? いや、そこまで競ってはいないですよ(笑)。1、2班にいた時は、それなりに目標を付けてもらえた。だけど、下に下がってから、勝負に行くレースが多くなったと思う。相手に失礼にもなるから、極力、外から競りに行った。そこはマーク屋だった師匠の東晃さん(東龍之介の父親)に憧れもあった。勝つ為に競りに行ったけど、もう横文字の競輪になったから、流行らないスタイルですよね。33年間、やり切った気持ちでいます!」。
S級に一回ぐらい行っているかと思ったけど「いや、A級の特選ぐらいで、そこまでの選手ではなかった。優勝も新人リーグを含めて3回。平原輝弥君と坂西佑介に行ってもらったけど、2人とも、徹底先行で体も大きかった。いい風よけだったかもしれないですね」。
引退した平原輝弥と坂西佑介の名前を聞いて懐かしかった。また、1人の“競輪侍”が姿を消して行く。(町田洋一)