2021/09/30(木) 10:00 0 1
小気味いい一撃が決まった。上がりタイムは「11秒0」。最近は追い込み選手として定着しつつあるが自分で動いた時も強い。「42歳で自己ベストタイムが出ましたね」と本人も照れながらも誇らしげだ。
「自分の場合、常にフルスイングのつもり。だけど、ミートゾーンになかなか当たらない。初日は見事にはまりましたね。前と車間が空いていたり、色んな要素がかみ合ったから」。
初日は番組の思惑では葛西雄太郎-高津で組んでいたはず。それが高津-葛西の並びになった。高津らしい気のやさしさ、そして自分を律する厳しい部分が形となって表れた。「前回、葛西さんの番手を回った時、こっちのミスで連係を外して切り替えるような形になってしまったんです。迷惑をかけたし自分が今度は前でやろうと思ったんです」。
高津と言えば長らく自力で戦い、中国地区に貢献してきた功労者のひとり。若き頃を思い出したか、この手の場合は気持ちよくタテ脚を出している。「A級は7車が増えたし、S級に戻っても9車は記念ぐらいしかないでしょ。ならば7車の戦い方を意識して練習をしているんです。(自分で動くのは)その一環ですね。まあ、変な話ボ〜ッとしても8、9番手にならないのがいい(笑)。それにもう42歳ですし、自分に任されても若い頃と違って怒られることがなくなった。先輩たちに任されても、事前に『いいんですか、僕が前で』って予防線を張っておくから、負けても『ま、しゃーねーな、次頑張れ!』で済む(笑)」
ノビノビと駆けさせた時の高津はこっそり狙いたい。ただし準決12Rは下野義城-戸伏康夫の3番手。持ち場を知り、流れを大事にできるのは大きな魅力だ。(netkeirin特派員)