2025/05/06(火) 00:00 0 1
藤野貴章は今年、「1年間は(西九州ラインの)佐賀と長崎の選手以外には付けないと決めている」と基本的に自ら前々に攻めるスタイルを貫いている。
「脚があるのに6番手とかに構えたり、ラインのレースをしない若手選手が最近は多いでしょ。自分に動ける脚があれば、そういう選手に付けずにやったり、いろいろ意見を言うことができるので」とその意図を明かした。
この日も九州(熊本)の徹底先行・田中会心がいたが「田中君はラインのレースをしてくれるし本当は付けたかったけど」例によって単騎で臨んだ。
「永井(清史)さんが粘ってくれれば4番手からまくるつもりでした。ただ下げたので自分が7番手になってしまい、さすがにそこからはまくれないので(九州同士で競ることになり)申し訳ないけどハコまでいきました」と外から田中の番手を強奪し2着で入線。
レース後は田中を見つけると「強かったよ」と声をかけたあと「ただ、俺が追い上げたのが見えたらペースを上げないと。自分としては(踏み上げずに)待っていてくれて助かったけど、あれだと(田中の番手を回った)城戸崎さんが厳しくなる。踏んでおけば俺がハコまで行けていなかったかもしれないからね」と同地区のマーク屋として、先行選手へのアドバイスも惜しまず送った。
時代に逆行するスタイルではあるが、“競輪らしさ”を伝えてくれる貴重な選手だ。(netkeirin特派員)