2025/05/04(日) 11:00 0 2
2月24日に行われた豊橋G1「全日本選抜競輪」決勝でAI予想『Equine Genius』が◎◯△で3連単272.1倍を大本線で的中、払い戻し1,360,500円を実現。開発者のプロエンジニアyuuさんにその的中の要因について話を伺った。
2025年2月24日、競輪界に新たな歴史が刻まれました。愛知県豊橋競輪場で行われた第40回読売新聞社杯 全日本選抜競輪(GI)決勝。⑨脇本雄太選手(福井・94期)が、KEIRINグランプリを含む史上初のグランプリスラム達成という偉業を成し遂げたのです。
持病の腰痛によるコンディションが不安視される中、同県の⑦寺崎浩平選手(福井・117期)との見事な連携から、最後は力でねじ伏せる圧巻の走り。多くの有力選手が鎬を削る中での勝利は、まさに王者の証明でした。
この歴史的かつ難解な一戦を、競輪AI『Equine Genius』は、3連単「9-7-3」で見事的中させました。
なぜ『Equine Genius』は、この劇的な結末を予測できたのか? その的中の秘訣と、来る競輪界最高の格式を誇るレース「第79回日本選手権競輪(ダービー)」(名古屋競輪場)への展望を、『Equine Genius』の分析と共に紐解いていきましょう。
まず、『Equine Genius』が算出した全日本選抜決勝メンバーの能力指数をご覧ください。
『Equine Genius』全日本選抜決勝 指数
印 | 車番 | 指数 | 選手名 |
---|---|---|---|
◎ | 9 | 63.2% | 脇本雄太 |
○ | 7 | 59.1% | 寺崎浩平 |
▲ | 1 | 57.6% | 古性優作 |
△ | 3 | 57.2% | 深谷知広 |
☆ | 5 | 56.3% | 眞杉匠 |
- | 2 | 41.5% | 吉田拓矢 |
- | 4 | 39.4% | 南修二 |
- | 8 | 38.3% | 三谷将太 |
- | 6 | 36.9% | 村田雅一 |
『Equine Genius』は、1着となった⑨脇本選手を63.2%という最も高い指数で◎評価、そして2着の⑦寺崎選手を2番手評価(○ 59.1%)としていました。3着の③深谷選手も4番手評価(△ 57.2%)と、上位入線選手を的確に評価していたことがわかります。
なぜ⑨脇本選手を最高評価できたのか?『Equine Genius』は、準決勝で見せた走り(眞杉選手に連係を外されながら自力で3着確保)を重視。データ分析の結果、「先行するにはコンディションに不安が残るものの、捲りであれば持ち味の爆発的なスピードを最大限に発揮できる状態にある」と判断しました。加えて、強力な⑦寺崎選手との福井連係、そしてグランプリスラム達成への並々ならぬ意欲も指数に反映されたと考えられます。63.2%という指数は、SS班の▲古性選手(57.6%)や☆眞杉選手(56.3%)をも上回る、明確な推奨でした。
⑦寺崎選手(○ 59.1%)については、脇本選手のアシスト役としてだけでなく、自身の持つ類まれなダッシュ力とスピードを高く評価。近畿ライン全体の層の厚さも加味されました。
一方で、他の有力選手については、『Equine Genius』はいくつかの懸念材料をデータから読み取っていました。
▲古性選手(57.6%)は、初日特選での大敗などから「直前の状態が万全ではない」可能性を分析。また、近畿勢が6車勝ち上がったことで、かえって自在性が活きにくい展開になるリスクも指摘していました。
△深谷選手(57.2%)は、単騎ながら好調さを維持しており、元地元バンクでの一発を警戒しつつも、やはりライン非形成の不利は否めないと判断。
☆眞杉選手(56.3%)は、積極的な仕掛けが予想され、展開の鍵を握る存在と分析。しかし、強力なライバルからのマークが厳しくなることや、展開次第では厳しいレースになるリスクを考慮し、脇本・寺崎ラインよりは評価を抑えた形となりました。
『Equine Genius』は、これらの選手個々の能力・状態、ライン構成、バンク特性、展開予測などを総合的に分析した結果、⑨脇本選手 - ⑦寺崎選手の福井ラインが最も信頼できるという結論を導き出したのです。
『Equine Genius』が推奨した買い目は以下の通りです。
3連単 9-7-3 (5000円)
3連単 9-3-7 (5000円)
この買い目は、『Equine Genius』の分析に基づいた明確な戦略によって選定されました。
絶対的な軸の選定
指数で他を圧倒した⑨脇本選手(◎ 63.2%)を1着に固定。勝機は十分と判断しました。相手の絞り込み: 2着・3着の候補として、指数上位の○⑦寺崎選手(59.1%)と△③深谷選手(57.2%)を最重要視。「9-7-3」は、脇本-寺崎の福井ラインでのワンツーを本線とし、3着に単騎でもデキの良い深谷選手が突っ込んでくるパターンを想定。「9-3-7」は、脇本1着は不動としつつ、深谷選手が展開利などで2着に浮上し、寺崎選手が3着になるケースを抑える形。
【戦略的判断】: 敢えて指数3番手の▲古性選手や5番手の☆眞杉選手を外したのは、AIが分析した潜在的なリスク(状態面、展開など)を考慮した上での判断でした。これにより、的中精度と回収妙味のバランスを追求したのです。
結果、レースは『Equine Genius』の本線予測通り、寺崎選手の捲りに乗った脇本選手が直線で見事に差し切り優勝。2着に寺崎選手、3着には外を伸びた深谷選手が入り、3連単「9-7-3」が的中となりました。
次なるビッグレースの舞台は名古屋競輪場へと移ります。G1の中でも最高の格式を誇る「第79回日本選手権競輪」、通称ダービーが間もなく開催されます。『Equine Genius』が注目するダービーのポイントをいくつかご紹介しましょう。
「近畿一強」時代は続くか?
全日本選抜覇者・脇本選手、3月のウィナーズカップを制した古性選手、そして常に上位争いを演じる寺崎選手を擁する近畿勢の牙城は揺るぎません。特に、常に好位を確保できる古性選手のレースセンスと、脇本選手のコンディション回復具合がダービー制覇への鍵となりそうです。『Equine Genius』も、近畿勢の動向を最重要データとして分析中です。
逆襲を狙う各地区の強豪
【関東】:全日本選抜で悔し涙を飲んだ吉田選手、ウィナーズカップで驚異的なスピードを見せた眞杉選手を中心に、ラインの結束力で打倒近畿を目指します。
【南関・中部】: 全日本選抜3着、かつ地元地区での開催となる深谷選手、そして同じく地元地区でウィナーズカップ優出の浅井選手、さらに郡司選手らの巻き返しに期待がかかります。名古屋記念での深谷-郡司ワンツーの再現も?
【北日本】:ウィナーズカップ決勝で見せた新山選手の先行力は驚異的。強力なラインを形成し、主導権を握れるか注目です。
【中・四国】:清水・松浦のゴールデンコンビ復調が待たれる中、4月からS班となった犬伏選手が地区の期待を背負います。
【九州】:復調気配の山田庸平選手をはじめ、個性豊かなメンバーが一発を狙います。
【ナショナルチームの実力】: 世界レベルのスピードを持つ中野慎詞選手、太田海也選手が、競輪の戦術にどこまで適応してくるか。ダービーという大舞台でその真価が問われます。
高速バンク・名古屋の攻略
名古屋競輪場は「日本一走りやすい」とも評される400m高速バンク。カント(傾斜)はきつめですが、どんな戦法の選手でも力を発揮しやすいのが特徴です。データ上は捲りが有利ですが、オールスター(2020年)では新山選手や河端選手が10秒台の上がりタイムで逃げ切っており、先行選手にもチャンスは十分。仕掛けのタイミングが勝負を分けます。『Equine Genius』は、この名古屋バンクの特性データも詳細に分析しています。
『Equine Genius』は、これらの最新の選手情報、力関係、そして名古屋バンクの特性を日々学習・分析し、ダービーでも皆様の予想を強力にサポートするべく準備を進めています。
全日本選抜競輪における、AI『Equine Genius』の高精度な指数分析と戦略的な買い目選定。それは、膨大なデータと独自のアルゴリズムによって導き出された、論理的な結論でした。
きたる日本選手権競輪(ダービー)でも、『Equine Genius』はその分析力を駆使し、複雑なレース展開を読み解きます。ぜひ、『Equine Genius』の予想を参考に、競輪の奥深さとスリルを存分にお楽しみください。
G1決勝連続的中へ向けて、果たして日本選手権競輪(通称ダービー)の決勝はどのような結論となったのか。レースの発走は5月4日(日)16時30分。
※競輪は適度に楽しみましょう