山口の表情が違う。「自信を持って臨めた」。その言葉は力強かった。

「レース内容もそうだし、思い通りに体も動いた。納得の調整ができたと思う。キツかったけど、松岡(辰泰)君が反応できなさそうないいところで行けた。そこまでに脚を使っていたので、踏み出しはあまり良くなかったですけど」

　立川記念で山口の優勝に貢献した地元の藤井侑吾が無念の欠場。

「本当ですよ。僕自身も残念だし、中部地区にとって大きな痛手。(6Rを終了時点で残る中部勢は10R特選を走る浅井康太のみで)もう2人になってしまいましたから」と苦虫をかみつぶしたように話した。

　S班から陥落して最初のGI。今年のビッグ戦線への思いはいかに。

「周りからのプレッシャーってよりも、昨年は9人しかS班がいない中で自分だけが見劣りしているなっていう思いがあった。そういう意味では、今年はまた"挑戦者"の立場で頑張りたい」

　やっぱり山口には"華"があるし、いい意味でギラついてほしい。(アオケイ・八角記者)