前検日に初日特選のメンバーを眺めた吉本は「単騎になるのかな…」と話していたが、橋本強が原田研太朗に付けずと知るや「ならば、強と連係します」とコメント。記者の間では、過去の連係や戦績から吉本が前回りと予想していたが、実際は橋本が前で戦うこととなった。「強との点数の差もあるし、それに自分はもう自力が出ないですよ」と吉本は説明して同期で一個下の後輩である橋本の頑張りに期待した。

　レースは地元の期待を背負った橋本が力のこもった2角まくりで青野将大を飲み込むと、吉本はしっかりとチャンスをものにして1着をゲット。これで吉本は通算400勝のメモリアルを達成し、思い出深い同期ワンツーとなった。

「強の気持ちが入っていましたね。この並びは初めてだったけど、心配せずに付いていられました。まくった瞬間に出切ってくれ、と。あとはオレがどうにかするよと思ったけどワンツーですからね、ありがたかったです」と感謝すると、橋本も「これまで卓仁さんには前で何回も頑張ってもらっていましたから。区切りに貢献できてよかったです」と地元で見せ場を演出し、やさしく笑った。(netkeirin特派員)