2024/12/13(金) 12:00 0 9
12月28〜30日に「KEIRINグランプリ2024シリーズ」が開催される。その舞台となるのが、静岡競輪場だ。2月の記念開催を終えてから約10か月に及ぶ改修に入り、11月末に再開した。今回はリニューアルした“富士山バンク”を取材し、グランプリシリーズの楽しみ方をチェックしてきた。(取材・構成=netkeirin編集部)
静岡競輪場へはJR静岡駅から無料シャトルバスで約15分。新幹線停車駅から直通で行けるアクセスの良さが魅力だ。
2月に行われた静岡記念「たちあおい賞争奪戦」を終えてからリニューアル工事に入り、11月28日からの「シン・FUJISANバンク杯」で本場開催を再開。バンクを掘り起こしての大規模改修を終え、走路はまっさらに輝いている。
静岡は風も強く、以前は選手から「バンクが重い」といった声も聞かれた。今回の改修を経て「走りやすくなった」という選手の声が届いているそうだ。
一般入場料は無料で、メインスタンド2Fにある特別観覧席への入場料は、ベンチシート(定員1名)が本場開催時1,000円、場外開催時400円、ワイドシート(定員2名)が本場開催時2,000円、場外開催時800円となっている。
ホームストレッチ側からレースの全貌が楽しめるうえ、フリードリンクサービスとWi-fi完備で快適に過ごせるのが嬉しい。
東側には『富士山ロイヤルラウンジ』なるさらリッチなエリアが設置されていて、定員1名の『ロイヤルシート(本場・場外とも2,000円)』、定員2名の『ロイヤルシート(本場・場外とも4,000円)』、定員4名の『ロイヤルボックス(本場・場外とも8,000円)』が用意されている。
ラウンジ席は半個室型のブースになっており、こちらはフリードリンクサービスとWi-fiに加え、テレビやコンセント、予想紙のサービスが付く。さらに場内売店の出前も可能で、お腹がすいたらなんと席までフードを届けてもらえる。ふかふかのソファで、ゆったりくつろぎながら競輪が楽しめそうだ。
4階には完全個室の『ロイヤルルーム』も7部屋完備。ただしグランプリシリーズ期間の有料席は30日のみ事前申し込み制となっており、すでに申し込みは終了している。今後足を運ぶ際にはぜひチェックしてほしい。
30日の事前申し込みを逃してしまった方も心配無用。静岡競輪場は無料の一般席がとても充実している。
とくにオススメしたいのが第1コーナー側にある『第7投票所』。寒さをしのげる室内でありながら、最前列はバンクの目の前。選手がコーナー上部を走ってくると、間近で大迫力のスピードを体感できる。
そして実際に見ていただきたいのが、この絶景!
バンク越しにそびえる名峰・富士山。取材当日は晴天で、雪化粧をした美しい姿を見ることができた。
「富士山バンク」という愛称で親しまれるだけあり場内のいろいろな場所から富士山が見えるが、この第7投票所はレースと大型ビジョン、そしてこの絶景を楽しめるまさに神スポット。座席数も多く、無料とは思えない快適さだ。
そして屋外の『東スタンド』もおすすめ。勝負を分ける4コーナー側からバンクを一望でき、クライマックスの攻防を間近で見られる。
選手が受けているのと同じ風を浴びながらレースを観戦するのは心地よく、遮るものがないので臨場感もひとしおだ。ただし寒さ対策は万全にしておくことをおすすめする。
リニューアル後、静岡バンクは以前より広々と見えるようになったという声もある。その理由は、バンク内に4本立っていた審判塔が撤去されたから。本場に訪れたファンはよりクリアな視界でレースを楽しめるようになった。
いわゆる“場立ち予想屋”がたくさんいるというのも、静岡競輪場の特徴のひとつだ。メインスタンド1Fの投票所にはたくさんのお立ち台があり、静岡KRコンサルタント協会に所属する11名の“コンサルタント”が各レースの予想を披露している。この人数は全国の競輪場でも最大規模だ。
これだけ活気がある理由について、屋号『タイガー』で予想を伝授している会長は「静岡競輪場の施行者さんの協力が大きい」と感謝を口にした。コンサルタントが使うお立ち台や控室の設置など手厚いサポートを受け、多くのコンサルタントが精力的に活動している。
今回立ち寄った屋号『タイガー』『チャンピオン』のお二人は笑顔が素敵で、気さくな対応が印象的だった。初めて来場する方も、競輪予想の“プロ”に車券のアドバイスを乞うてみてはいかがだろうか?
富士山モチーフの帽子をかぶり、S級S班の赤パンツを履いた姿がチャーミングな静岡競輪のマスコット・レーサーパンダ。バンク内で目撃したことがある競輪ファンもいることだろう。
第1投票所前には黄金の『レーサーパンダ像』が鎮座している。あまりにキュートないで立ちだが、実はしっぽを撫でるとご利益があるという噂が…! 願い事はやっぱり「グランプリで車券が当たりますように」!?
第7投票所にはレーサーパンダのグッズショップが! かわいいぬいぐるみやタオル、100円で回せるカプセルトイなど充実のラインナップでお土産にも喜ばれそう。
レーサーパンダは静岡ダービーを盛り上げるため、2016年に誕生した。生まれたときから今まで、ずっと5歳(?)なのだそう。グランプリシリーズには場内で『うごくレーサーパンダ』に会えるので、ぜひ来場して探してみてほしい。
普段、競輪の開催以外にも年間通じてイベントを行い、キッズダンスのコンテストを開催するなど地域振興に貢献している静岡競輪場。
グランプリシリーズでも豪華イベントが予定されている。予想会には連日レジェンドOB・OGが集結し、28日のトークショーには静岡競輪を代表して日高裕太選手、浜松オートから北市唯選手、浜名湖ボートから村松将平選手が登場。29日は高木真備さん、野寺楓選手、河内桜雪選手のトークショーが行われる。
最終日30日にはなんと大の競輪好きで知られる競馬界のレジェンド・武豊ジョッキーや、熱海出身で人気急上昇中の力士・熱海富士のトークショーなど大注目のイベントも! レースの合間の催しも要チェックだ。
今回のグランプリシリーズは土曜スタートとあって、初日から多くの来場者で賑わうことが予想される。前回2021年の静岡グランプリはコロナ禍で入場制限が設けられていたが、前々回2018年はバンク前が人で埋め尽くされるほどの混雑だったそう。開門から混雑が予想されるため、早めの来場がおすすめだ。開門は9時半を予定している。(※早まる場合もあります)
場内では静岡おでんやお寿司などバラエティに富んだ競輪場グルメも楽しめる。KEIRINグランプリでは、静岡らしい絶景に味覚、豪華イベントと丸1日楽しめる静岡競輪場にぜひ足を運んでほしい。
※イベント予定は変更となる可能性があります。
※来場時は場内ルールに従ってお楽しみください。