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【KEIRINグランプリ2024】S班陥落後わずか50日で返り咲いた南関東の大エース・郡司浩平/出場選手紹介

2024/12/13(金) 18:00 0 13

今年の顔であり、2025年S級S班所属となる9名の選手たちによる一発勝負。競輪界の一大決戦「KEIRINグランプリ2024」が30日、静岡競輪で開催となる。netkeirinでは並びが発表される記者会見までの9日間、出場選手たちの特徴やグランプリまでの道のりを日替わりでお届けしていく。今回はS班陥落後わずか50日でタイトルを獲得し、返り咲きを果たした男・郡司浩平を紹介する。(構成:netkeirin編集部)

郡司浩平(撮影:北山宏一)

ライン戦を重視しながら前も後ろもハイレベルにこなす

 野球経験者の郡司浩平は神奈川の強豪校・横浜商業高校の出身。以前netkeirinでインタビューした際には「この風貌からは意外かもしれませんがホームランは打ったことすらなく、野球時代は細かい二番打者タイプ」と自身について説明した。ランナーを進塁させるための送りバント、チームバッティングとしての流し打ちを得意としていたと明かしている。

 そんな郡司浩平だが、競輪の世界では特大ホームランをかっ飛ばしているのは言うまでもないが、要所で「ラインのため」への細やかな動きも辞さず、ラインの先頭でも番手でも、時には3番手でもハイパフォーマンスを出せるオールラウンダーである。野球は団体競技だが、「ある時は野球よりもチーム競技と感じることもある」としており、よく言われる「ゴール前、最終的には個人戦となる」にも異を唱えている。南関地区のエースであり、総力を挙げて“みんなで勝つ”を体現している姿が定着している。

 今年でKEIRINグランプリは2年ぶり5回目の出場。2021年、2022年と直近2つのグランプリは3着で確定板をとらえている。今年の並びはまだ発表されていないが、どの位置でも優勝争いに絡んでくるのは明白な強者であることに疑いの余地はない。

グランプリへ一番乗りを決め、その後も高水準で安定

全日本選抜競輪を制してグランプリ出場を早々に決めた郡司浩平(撮影:北山宏一)

 郡司浩平は1班としてスタートした年明け早々に岸和田F1を完全優勝し、V4を誇る地元の顔として挑んだ川崎記念「桜花賞・海老澤清杯」を優勝し、V5を達成。シーズンの幕開けとして最高のスタートダッシュを見せ、「落ち込むこともなく、気持ちを入れ替えて臨んでいる」という言葉を残している。そして勢いそのままにGI全日本選抜競輪を制覇し、年末グランプリへの一番乗り。S班陥落後50日で返り咲きを果たし、心身の強さを証明した。

 今年はFIシリーズで2度の優勝、GIIIでは小田原記念で優勝している。そのほか出場したビッグレースでは日本選手権競輪と競輪祭では決勝進出を逃したものの、優勝した全日本選抜、高松宮記念杯、オールスター競輪、寛仁親王牌の4つのGIでファイナル入りを果たしており、サマーナイトフェスティバル共同通信社杯のGIIグレードでも決勝を外さない高い安定感を示した。中でも高松宮記念杯では北井佑季の前を回って、北井の優勝に貢献しており、同県の絆を全国に知らしめた。

 また郡司は今季の活躍を語る際に19年以来に参戦したFI戦が糧になったことを明かしている。「7車立てレースの経験を通じて、レースプランの幅が広がった」と語っている。かつて郡司浩平は「自分が得意とするものは変化する」と話をしていたが、S班陥落をネガティブな経験とせず、ポジティブに受け止めて武器を増やしたのかもしれない。昨年は走れなかったKEIRINグランプリ。今年は舞い戻るとともに主役の座をかっさらっていく。

逃げでも捲りでも…! 万能性突き抜けるオールラウンダー

何でもトップクラスにこなす郡司浩平(撮影:北山宏一)

 どの位置を回ろうともどんな展開であろうとも役割に対してしっかりと戦うのが郡司浩平。その走りは万能性に優れており、先行でも捲りでも難なくこなす。寛仁親王牌決勝でも近畿と北日本の競り合いを見守らず、ホーム手前では隙を突くようにトップスピードに入れていた。ラインとしての結果は苦汁をなめることになったが、この時小原大樹は準Vを納めており、番手におさまった近畿3番手の古性が優勝している。

 郡司の万能性を支えるのが動きのキレとトップスピードであり、迷いのない判断で攻める際は、自身あるいはラインの仲間に優位な展開を的確に作り上げてしまう。流れを引き寄せる、仲間に繋ぐ走りができるオールラウンダーであり、野球で言えば場外弾を打てるほどのパワーヒッター系二番打者といった具合だろうか。

 以前、郡司がインタビューで最強の選手像を尋ねられた際には「どんな展開であれ最後の最後まで期待感を持てる選手」だと話をしていた。今年5度目の挑戦となり悲願達成に向けて正念場。南関の大エースに寄せられる思いは計り知れない大きさだが、最後まで期待感を裏切らない走りで静岡を沸かせるに違いない。

応援メッセージ

 最後に、現在netkeirinで募集中の投票企画「競輪ファンが選ぶ KEIRINグランプリ2024優勝選手」で郡司浩平に寄せられたコメントを紹介する。

郡司浩平がキレた時の踏み上げはハンパじゃない」

「南関東地区に1番貢献している選手、今年はチャンス掴んで欲しい」

「機は熟した!五回目の正直」

「今年最初に優勝しているし最後も郡司に締めてもらいたい」

「競輪祭の深谷の無念晴らしてください」

「南関東結束の集大成を見せて欲しい」

「非の打ち所がない上手くて強い」


【12/18追記】
 17日、KEIRINグランプリ2024共同記者会見で車番および並びが以下の通り決定しました。

古性優作-⑨脇本雄太
眞杉匠-②平原康多
北井佑季-③郡司浩平-⑤岩本俊介
清水裕友(単騎)
新山響平(単騎)

KEIRINグランプリ2024出走表はこちら

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