2024/09/13(金) 10:00 0 4
宇都宮競輪場で13日に初日を迎えた「共同通信社杯競輪(GII)」。勝ちにこだわる王道予想を提供する「水鳥会長」今シリーズの展望と注目選手を紹介します。
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開催される宇都宮競輪場のいわゆる「雷神バンク」はご存知の通り全国に3場しかない一周500mの長走路バンクで、元来『追い込み有利』と評されている。しかし現代競輪の象徴とも言えるスピード勝負主体のレースは増加の一途。最終ホーム過ぎからダッシュを効かせた、遅めの仕掛けが増えそうな今シリーズも一概に追い込み有利とは言えず、やはり若手中心のレースとなってくるだろう。
ただし、共同通信社杯名物と言える「自動番組」により、悪戯な番組が増えると若手同士が潰し合い漁夫の利を得たベテランが数名勝ち上がってくる事も予想される。当然グジ運をも味方に付けた車が予選を勝ち上がってくるだろうが、自動番組による「あからさまな好位置」は番組に恵まれなかった目標不在の車に狙われる可能性も高くなるわけで。横が出来ない自力型は苦戦必至の勝ち上がりとなるか。
年末のKEIRINグランプリ(GP)争いも佳境に入り、余すところビックは今節含め3開催となり、GIIと言えども賞金上積みに向け激しい争いが予想される。SSで確定は古性優作のみで、ほぼ確定の清水裕友を除く7名は厳しい戦いが続く。
地区別に見てみると、北日本は新田祐大不在で五輪骨折の中野慎詞が欠場となると「オールスター競輪(GI)」に続き層が薄く苦戦必至。GP狙う佐藤慎太郎もいよいよ正念場となってきたが、状態は上向きで長走路生かしV奪取なら一気に圏内へ飛び込んでくる。
関東は機動型の中心眞杉匠が近況先行がめっきり減り捲り多用で安定感なく、小林泰正も低調気味。しかしながら宇都宮、大宮と長走路を走り慣れたメンバーが多く500を知り尽くした走りでしぶとく勝ち上がる。
今シリーズも中心となるのはやはり勢いのある南関勢か。オールスター競輪、小田原の勢いそのままにイケイケの神奈川勢、地元GPに向け取りこぼせない深谷知広、旧千葉バンクで500の仕掛け処を熟知している根田空史、岩本俊介とタレント揃いで他地区に差を付ける。
中部はまさに「藤井侑吾頼み」。仕掛け単調でトップ戦線では戦法読まれつつあるが、長走路の今節は得意の下げてカマシが冴え渡る可能性高く準優確保なら浅井康太、山口拳矢を決勝に送り込めるかもしれない。
近畿は南関同様にシリーズの中心。まさに縦横無尽の古性優作を筆頭に脇本雄太、窓場千加頼とV候補が並ぶ。特にオールスター競輪で存在感十分に発揮した窓場の真価が問われることになりそうで、再び大暴れで優出なら、オールスター競輪で古性を引き出した流れから今度は脇本、古性の番手が転がり込み一気にVに上り詰める可能性は十分。
中四国も積極型ズラリと並び、清水は事欠かさないといった所。落車明けの松浦は何処まで戻してくるか。不安材料とすれば、仕掛け単調な機動型が多く長い距離踏まされるとバタバタと予選で姿を消してしまう怖さはある。
九州勢は相変わらず若手に思い切りなくパッとせず、マーク陣には厳しい戦い。しかし長走路だけに位置取り特化で巧さとズルさを持ち出せば若手機動型は上位進出に可能性残す。
数々の輝かしい戦歴を残した競輪界のレジェンド神山にとって、最後の地元ビックとなる可能性が高い今シリーズ。我々世代は『神山吉岡』に魅せられ競輪にのめり込んだと言っても過言ではない。最後になるかもしれない勇姿をこの目に焼き付けたい。
100期の隠れた逸材が今年一気にブレイク。自在戦から繰り出す捲りはもちろん、オールスター競輪でも魅せたように一周位なら先行でもトップと戦えるまでに成長してきた。立ち遅れない位置取りから放つ自力で予選突破してくれば準優、決勝と目標に恵まれる可能性高く、堂々のV候補として名乗りを上げてくる。
大穴メーカーのイメージ強いオリンピアン窪木。近況出走データ少なく主戦法は?得意な勝ちパターンは?と未知な部分多いがそれも魅力の一つ。長走路の雷神バンクの特性生かし、溜めての強襲で4打数1安打の大穴狙って4日間追いかけてみたい一車。