ーー今日は宮本(隼輔)君マークから1着でしたね。

三宅伸：俺は小玉拓真と一緒かなと思って前検に来たら宮本隼輔と一緒でビックリしたよ。俺VIP待遇じゃって(笑)。こんな展開は滅多にないし1着取らせて貰った。ファンの皆さんは交わせると思ってなかったやろな。

ーー今の三宅選手の目標は何ですか？

通算500勝！ 今は430くらいだっけ？ 年間5勝くらいしか出来ないから… あと何年この身体が持つか。増成は達成したけどA級ばっかりやから。俺はほとんどS級。ここは大事なところ。あっ新人リーグが30くらいあったけど。

ーー練習は充実してますか？

そうやな。今、岡山は強い若手が出てきて良い環境がある。晝田(宗一郎)や山根(将太)が10秒台を連発する。俺もそれに付いて行ってるよ。自分では無理やけど人の後ろなら付いて行ける。

ーー長く一流で居れる秘訣ってありますか？

俺も来週で52歳になる。疲れとストレスは残さないってのが俺のモットー。だって嫌じゃん。人のことでイライラしてストレス溜まるの。だから俺は助けを求められてもノータッチ。

ーー準決は11R中国勢が4人居ますが…。

相手は近畿3人やろ。ならこっちは4人で結束した方がええな。俺4番手でええよ。修康(近藤)おまえ広島勢の後ろ付け。

近藤修康：そんな！ 伸さんの前なんか回れませんよ。それに伸さんを4番手回らすって！ 僕が4番手です。それが普通ですよ！

三宅：そうか？ なら俺が広島の後ろに行こうか。

　横で待機していた佐伯辰哉選手は「前で頑張ります！」とプレッシャーを感じている様子だった。

　岡山の重鎮、三宅。ストイックに練習をこなすもオン・オフの切り替えを上手く行い、50歳を越えてもS級で勝利する。性格もユーモラスで、記者に囲まれれば皆を笑わせようと冗談を交える。最近では後輩の守谷陽介選手のYouTubeにも出演するなど競輪の広報活動にも積極的。まだまだ第一線で活躍して欲しい選手の一人だ。(アオケイ・梅田浩行記者)