2021/07/28(水) 18:30 0 2
高知の佐々木則幸と言えば、向日町の村上義弘、武雄の荒井崇博や佐世保の井上昌己みたいに、その県を代表するスーパーエースだが、「何年前の話ですか(笑)。地元のエースはだいぶ前に山中貴雄に譲っています。今の自分はただのお気楽レーサーだし、勝たなきゃ、勝たなきゃってプレッシャーはないですよ」と本人は至ってリラックスムード。
この間の福井記念(不死鳥杯)で町田洋一氏が『悲運なレーサーシリーズ・マエタク編』というのを書いて話題になったが、佐々木もマエタクと同じ『惜しい選手』の1人で、あと少しのところでGIタイトルには手が届かなかった。
「記念優勝は全部で7回あるけど、GIはダメでしたね。一番惜しかったのは2004年の競輪祭。あの決勝は僕の先行一車で、番手は初手から香川(雄介)さんと小橋(正義)さんの競り。優勝するならここしかないってくらい条件が揃っていたのに、競り勝った小橋さんにゴール寸前抜かれてしまって…。今思い出してもあれはめちゃめちゃ悔しい」。
あの時代に松浦悠士や清水裕友のような『仲間』が1人でもいたら、間違いなくタイトルの1つや2つ獲っていたが、
「確かにそれは思うけど、今さらそんな事を言っても仕方ない(笑)。ピークが過ぎてもオグ(小倉竜二)とか香川さんはずっと強いし、自分もまだまだ頑張らなきゃって気持ちにさせられる。地元記念は今までずっと『出るのが当たり前』と思っていたけど、40歳を過ぎてからは『ひょっとしたら今回が最後かも』と思うようになってきた。あの時“ああしとけばよかったな…”ってあとから後悔しないように、一戦一戦全力で頑張ります! 」と力強く語った。(アオケイ・長谷川記者)