■自力型にとっては苦難に陥ることもある難航バンク

　25日から4日間「オランダ王国友好杯(GIII)」が別府競輪場で開催されます。
　別府競輪場は59.9mと他の400バンクより直線は長くて、出遅れても届くし、タテ型ならばあれば3番手から突き抜けは可能です。

　バックスタンドの裏側は道路を一本挟んだら海が広がっているため、吹き込む風の影響を受けてバンクが重たく感じることもあり、自力型にとっては苦難に陥ることもある、なかなか先行選手泣かせのバンクです。

　ただ、地元の自力型の選手に聞いた話しによると、夏場はホーム追い風になり、逃げが優勢になります。

■レースだけじゃない！別府競輪のおすすめスポット

　別府競輪は入口の真ん前に『競輪温泉』という施設があり小学生以上は110円(小学生未満は無料)で入浴できる施設があります。ひと勝負する前にサッパリして競輪場に乗り込むか!? 儲けたあとに疲れを取りきるか、破れた後に傷心を癒すか？ 温泉も勝負の前後に味方になるはず！

　競輪場内には食堂が数軒ありますが、僕のオススメは『成田屋』です！
　ズバリ、推奨はホルモンめし、とり天定食。とにかくご飯がひたすらすすむし、関東にはないちょっと甘さを感じる味噌汁もウマい！ さらには止まらない、女将さんのおもしろすぎるマシンガントークにはお客さんへのおもてなしのこころ、温かさが詰まっているのでぜひ、立ち寄ってほしいお店です！

　別府競輪場は別府市公営事業部公営競技事務所のみなさんが活発な運営をされていて、色々新しい試みもあり、場内の一角を競輪YouTuber『ゆーぼうchannel』が配信をしたり、他場にはあまりないチャレンジをしながら活動をされていて地方ではありますが、地域みんなで盛り上げていくスタイルでこれから先の未来が明るく楽しみな競輪場です。実況界のニューリーダー、勢いアリアリ、新興勢力、ナッツ山本の絶叫、実況にも注目！

■注目選手

阿部将大(大分117期)

　2年前にトップ選手不在のGIII(高知)を初めて獲得してから頭打ちの感はあったが、4月の高知記念(よさこい賞争覇戦)では犬伏湧也、深谷知広、新山響平、佐藤慎太郎といったGIトップクラスと闘い、清水裕友の後ろから単騎で追い込み飾った優勝で、一気にレベルアップ。

　続けて「高松宮記念杯競輪(GI)」の裏開催、「ミリオンナイトカップ(GIII)」をしっかり勝ちきりすべてがまぐれでないことを証明して、一流どころの仲間入りをはたす。
　場面を見ながらイク時はイッてラインに貢献もするけれど、古性優作、松浦悠士に近い競走スタイルで、ここ一番は厳しい位置取りからのまくり、追い込みで目指せる地元V奪取。

　嘉永泰斗とともに今後、九州を牽引して全国制覇を託せる逸材。

太田龍希(埼玉117期)

　1999年、立川グランプリを逃げきった太田真一のDNAを受け継ぐ。恵まれた体格を武器に将来を期待したいが、上位陣が相手で先行勝負ならば後ろに貢献のカタチになる。先日の青森最終日、突っ張られ下げてから2着だったが届いた脚は魅力ありで、一次予選、敗者戦あたりならまくりでワンチャンス頼り。

清水一幸(大阪109期)

　デビューしてから輝かしい実績はないけれど、高校時代は常翔啓光学園、ラグビー全国大会3連覇の経歴を持ち、フィジカルに長けた選手。ヨコの甘さは否めないが、タテ脚には自信がアリで、すんなり追走叶えば、この選手を交わすのは無理、という場面で突き抜けたり、前が不発でも直線が長い別府なら自ら踏み上げて伸ばせる脚は魅力あり。

中釜章成(大阪113期)

　“一発屋”になりつつあるが、非凡なるスピードは一級品。気まぐれにロングライドされてしまうと跡形もなくいなくなることもあるが、フィニッシュホールド・まくりならば格上撃破は叶うかも。人気にならない場面で先行回避できる番組なら思いきって勝負を賭けたい一車。

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